'02.4.7

GIMLET

BeefeaterGordonなど、銘柄にこだわる人はいても、ジンをストレートで飲む人は少ない。

ジンが生まれたのはオランダ。
最初は利尿剤として使われていたらしい。
あの独特の松ヤニの香りは杜松の実と共に蒸留するからで、それがジンの最大の特徴である。

これがイギリスに渡り、現在のドライ・ジンが生まれた。
甘みのない酒なので、そのまま飲むよりリキュール&ジュースと混ぜて飲まれることが多く、現在ではカクテルになくてはならない酒だ。
安価というのもまた魅力の一つである。

代表的なジンベースカクテルの中に【GIMLET/ギムレット】がある。
これがハードボイルドなカクテルと呼ばれるようになったのは、まさに
Chandlerの小説によってであり、そのマインズを知りたければ【長いお別れ】を読んでいただきたい。

ただ、レシピはジンとライムジュースを3:1で割ってシェイクするという簡単なもので、ジン比率の関係からアルコール度はまあまあ高いものの、決して辛口で男っぽい酒というわけではない。

もともとこのカクテルは、英国の海兵隊員が毎日支給されるジンをストレートでガンガン飲るもんだから、ギムレットという名の軍医が「彼らの健康を考えたら、これではあかん」と、ライムジュースで薄めて飲むように提唱したのが始まり。

まあ、その軍医が大阪弁だったかどうかは定かではないが、もともとのギムレットはハードボイルドでなく、健康食品?だったようだ。

以上

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