'02.5.27
ニキータは母親で苦労しているからなのか、与えたものは贅沢も言わずに食べる。
しかし、娘のマチルダはそうでない。ドライタイプのものには顔も近づけないし、私だけが知っている、あるブランドの缶詰しか歓ばない。
まあ、ウエットタイプならば食べないこともないのだが、鶏肉系だと味見をするぐらい、ツナオンリーでも一口食べるだけ。ツナにカツオぶしやアジの切身、しらすなどが混合されていて、さらにゼリー状のスープ仕立てになっていないと、夢中にはならない。
ときたま現れるネコ好きおばさんの缶詰は、ツナオンリーでパサパサしていて喉につかえるため、マチルダはイヤがる。
もっとも、ニキータとマチルダはこのおばさんが嫌いなのだ。
きっと顔が怖いからだろう。
話は変わるが、ロング・グッドバイという映画がある。【長いお別れ】を原作にロバート・アルトマン監督によって作られたハリウッド映画だ。
その出だしの部分を紹介しよう。
フィリップ・マーロウが夜中にネコから起こされ、キャットフードの缶詰を買いにスーパーへ走る。ところが、いつものやつが品切れで、仕方なく別のものを買ってくる。が、ネコはそのままでは食べてくれない。そこでマーロウは考えた。いつもの空き缶に、中身を入れ替えて与えたのだ。しかし、ネコは騙されなかった。そのキャットフードには見向きもしなかったのだ。
もちろん、小説【長いお別れ】にネコは登場しないわけだが、ネコ好きのチャンドラーに敬意を表し、そういう脚本にしたのだろう。
事実、レイモンド・チャンドラーはタキという黒ネコを飼っていて、とてもかわいがっていた。
知人宛ての手紙には必ずといっていいほど"タキ"のことが書かれていたという。
私とものすごく共通する部分があるような気もするが、まあ、少なくとも彼の場合は猫アレルギーではなかったようだ。