'02.9.3
今年の8月はいろいろとあって、鎌倉へは行けなかった。
9月に入ったので、来週ぐらいには行きたいと思う。
私が毎年8月と11月に鎌倉へ通うようになって16年になる。
年に一度しか行けなかったことはあるものの、既に30回は行ったことになる。
思えば初めて訪れたのは、まだ蝉の鳴き声もうるさい9月の初旬だった。
杉本寺の石段がとても長く感じ、引き返したい気分だった。
宝戒寺の萩の花が屋根を隠すぐらいに山門を覆い、足元では秋虫がギーギーと鳴いて、まさに夏の終わりを告げられているようだった。
由比ガ浜では海水浴客などいるわけでもなく、ウインドサーフィンの帆が波打ち際にちらほら見られるだけ。
つい二週間前まで人で溢れていたシーサイドは閑散としていた。
とかく夏の終わりの海は寂しい。
それは夏が派手すぎたからにほかならないが、妙に虚しい気分にさせてくれる。
ただ、それでも、私は鎌倉に行かなければならない。
誰に会うわけでもないのだが。