'06 .7 .19

椎間板ヘルニア

昔は椎間板ヘルニアといえば即手術、といった認識があったかもしれない。実際のところ、手術を要するヘルニアは全体の5%に過ぎず、そのほとんどが保存療法で治癒できるらしい。ただ、それもひと月やふた月で完治するものではないので、日常仕事を持つ人にとっては厳しい選択だ。半年から1年も椎間板に負荷をかけず安静にし、日常生活に必要な筋力だけを維持していくのが非常に難しいからである。
ここで勘違いして欲しくないのはヘルニアの治療というのはあくまでも押し潰されて変形した椎間板の突起を取り除くというもの。手術が“切り取る”なのに対し、保存法は人間の自然治癒の力で“凹ます"といったもの。潰れてしまった椎間板はいずれにしろ元へは戻らない。

さて腰椎のヘルニアの場合、とてもやっかいなのはその突き出たヘルニアが神経根を圧迫する坐骨神経痛であろう。これは20〜40代の若い人に起こりやすい。それは高齢になるほど椎間板の水分が失われるため、潰れやすくても神経を圧迫するほどの弾力性がないからと思われる。
このヘルニアから来る坐骨神経痛の症状は人によって様々だ。ヘルニア自体が重度のものでも脚に痺れを感じる程度だったり、軽度のヘルニアなのに激痛、激痛、歩行障害、尿障害といった症状を見せたりする。やはりこれも半分解けかかったゼリーのようなもので神経を圧迫するか、硬いグミのようなもので神経を圧迫するかの違いなのでは、と私は考える。MRI検査によれば実際、半分解けかかったゼリーの方が重度のヘルニアと言えるわけだから。

さぁ、私が今回のコラムでこんな題材にした理由、勘の良い方ならお気づきだろう。そう、私はこの病に陥ったのである。
まぁ、その詳細をここで話すのもサイト違いなのでこの話はまた今度。

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