Through The Fire / Chaka Khan


その昔、Chaka Khanをチャカ・カーンと呼ぶのか、シャカ・カーンと言うのかで議論した人がいた。
本人は来日したときに "シャカと読んでほしい"と求めたらしい。
ただ、私はもともと英語読みをカタカナ書きにすること自体がナンセンスと思っているので、ラヴとラブの違い程度としか考えていない。
まぁ、あえて正解を求めるならチャカでもシャカでもない。"Chaカ"であろう。

Chaka Khanは53年生まれ、ミシガン州出身。
代表作は言わずもがな 84年の“I Feel For You”だが、この曲だけで彼女の色を評する間抜けな評論家も少なくない。
それは“I Feel For You”がPrinceのカヴァー(カバー)であって、当時はまだ斬新だったラップをいち早く取り入れたことで脚光を浴びたに過ぎないからだ。

彼女のソウルフルな歌声を知るのなら、この“Through The Fire”は必聴であろう。
本物のソウルシンガーは、スローバラードを歌ったときに真価を問われる。
参考までにこれらは同じアルバム【I Feel For You】に収録されている。

彼女のルーツは70年代に所属していたファンク・バンド。
1thアルバムは78年の【Chaka】で、デビュー曲と思われがちな“I Feel For You”より6年も前のこと。
その間は下積みに近く、売れない時期はジャズシンガーへの転向も考えたとか。

“Through The Fire”は私から言わせたら名曲。プロデュースしたのはEW&Fを手がけたことで有名な David Foster。
パワフルな声量と高音の伸びが魅力のChaka Khanにはぴったしのハマり曲だ。

ちなみにYouTubeはFOXの『Celebrity Duets』('06)という番組内でのもの。
デュオ相手は Alfonso Ribeiro。 NY生まれのマルチタレントでまだ34〜35才('09現在)。もとはタップダンサーで、Michael JacksonのペプシのCMで踊っていたのがデビューのきっかけとか。

視聴YouTube

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