Toy Boy / Sinitta



Bananaramaの“Venus”や The Cover Girlsの“Show Me”などもそうだが、 バブルを象徴するかのようなこのナンバー。さすがに今聴くと赤面すら覚える。 日本のディスコシーンはこれらユーロビートが口火となり、やがてバブル崩壊、マハラジャの お立ち台へと流れていった。

よく「バブルってそんなに凄かったでした?」と、それを知らない若者から質問を 受けることがあるが、実際にそれを大きく体感したのは不動産や証券会社に身を置いた人 たちではないのか。私のように六本木の小さな箱の中でシェイカーを振っていた人間に 直接の影響はなかったように思える。

ただ、ある程度の金銭的余裕がないと来られない店に一般サラリーマンが顔を 見せたり、アタッシュケースに数千万もの金を入れて持ち歩き「いつでも俺が 自由につかえる金だよ」と豪語する某企業の経理部長がいたりしたことは事実だ。 その彼は晴海にマンションを持っているくせに『帰るのに遠い』と言って毎晩、赤プリや ホテルオークラに泊まっていた。実際、飲食店でも1万円程度のチップはさほど驚くこともなく、今思えば確かに金銭感覚は麻痺してたかな。

そういえばバブルも終焉を迎えようとしたとき、十数名で日光に1泊旅行するのに 足としてマイクロバスを1台チャーターしたことがあった。そのときの金額がたしか60万円強。 ホテルの宿泊代よりかかっていたが、当時は誰も高いとは言わなかった。 今の時代なら旅行代理店に頼んで宿泊+交通費込みでその半額といったところか。




話が音楽からかけはなれてしまったが Sinittaは64年、米国生まれ。の影響もあってか英国で女優、ダンサー、歌手として活躍。
85年に“So Macho”でデビュー。翌年にはUKチャート2位までいった。

この“Toy Boy”は“So Macho”のあと87年のヒットで、タイトル通りにゲイからも愛されるナンバー。
アルバム【Sinitta!】に収められている。

視聴 You Tube



Back Number