平成13年11月21日午後2時10分、陣痛室に入ってから3日もかけてようやく会うことができた。
体重2855g、身長49.6cm。
こんな小さいのに手の爪だってちゃんと生えてると妙に感動。
娘の誕生に「わしにそっくり」と泣きながら喜ぶKuma父の姿は、普段の悪代官ぶりもふっとび、本当にいいお父さんに見えるから、子供のパワーの不思議さに驚かされる。
生まれる前から女の子なら「彩花」にしようと決めていたので、Kuma父は「♪わしの彩ちゃんはわし似で美人」と妙な節回しで歌い、彩花に面会するたびに親ばか暴走ぶりを思う存分発揮していた。
私は難産の後遺症でベットに寝たきりだったので、出産から4日目に、看護婦さんたちの協力で、彩花の方から病室へ会いにきてくれて、ようやく対面できるという状態で、早く治りたいの一心だったのでKuma父のようなうかれっぷりとは縁遠かった。
出産から一週間、ようやく難産の後遺症も癒え、ベッドから起きれるようになった私は、初めて他の新生児たちと一緒の娘を見た。
「やぁ、ねんねしてるのね」
他の赤ちゃんたちがぎゃおぎゃおと泣き叫ぶ中、娘は平然と眠ってた。
天使の眠りだ。
起こすのは忍びないなぁ、と思ったが、看護婦さんは授乳の方が大事と足裏をこそばして起こそうとする。
が、娘はお愛想程度に「ほんぎゃ・・・・」とつぶやきまた熟睡。
「母乳で足りない分はミルクを与えてるから、おなかがすいてないんかもね」と苦笑いの看護婦さん。
日に6回、授乳のために母たちは新生児室を訪れるのがその病院の規則だったので、つぎこそはと心に決め、ただずっと授乳時間の30分間を抱っこしてすごした。
そしてその試練は次もその次も繰り返され、『天使の眠り』は『天使のような眠り』となり、やがて『天使というより・・・』という疑惑が頭をよぎり、結局彼女は退院の日まで母に抱っこの練習を強いつづけ、見事母の両腕を腱鞘炎たらしめ、『悪魔の眠り』を思い知らしめたのだった。
(でも本当はとってもかわいい・・・かな?)
柄は小さいが態度はでかいぞ、Ayaka-man!
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