耳より情報(2014年9月号)
◆「日本ライトハウス展・全国ロービジョンフェア2014」と「さわってひらく“知”のバリアフリー」
毎年恒例、西日本最大規模の視覚障害者用具と機器の展示会「日本ライトハウス展・全国ロービジョンフェア2014」が開催されます。全国から30社余りが出展し、多種多様な機器や用具を展示。一部販売もするほか、iPhone、iPadの操作体験会「触って知ろう!iPhone、iPad」もあります。1回45分間で、事前予約が必要です。
希望者には会場内をガイドしてもらえます。また、出展内容を詳しく紹介した「ガイドブック」(点字、音声デイジー、大きめの活字、Eメール版のいずれか)を事前に送ってもらえますので、お申し込み下さい。
日時:9月27日(土)、28日(日)の午前10時〜午後4時まで
会場:難波御堂筋ビル7階ホール(大阪市営地下鉄・御堂筋線「なんば駅」中改札から徒歩1分、13番出口からエレベーター直結)
入場:無料
また、同ビルの8階会議室Bでは、特別企画「さわってひらく“知”のバリアフリー」を開催。国立民族学博物館・広瀬浩二郎氏のコーディネイトで、“さわる”にこだわったユニークなワークショップとミニ展示があります。
27日は、京都大学総合博物館・大野照文氏の「サワッテミル カイ(二枚貝の触察ワークショップ)」と、京都大学大学院理学研究科・嶺重慎氏の「さわって楽しむ天文学(点図教材を活用したワークショップ)」があり、予約が必要です。
28日は、京都ユニバーサル・ミュージアム実行委員会のミニ展示「江戸時代の生活文化にさわる疱瘡絵の世界」と題した展示やギャラリートークもあります。こちらは入場自由です。
27日の特別展の予約は既に始まっていますので、お早めにどうぞ。
問い合わせ・申し込み先:日本ライトハウス情報文化センター・サービス部 電話06−6441−0039(火曜日〜土曜日の午前10時〜午後5時)
◆京都府立視力障害者福祉センター「秋の体験見学会2014」
視覚に障害があり、あんま・はり・きゅうの免許取得に興味のある方を対象とした体験見学会が開催されます。一度体験してみませんか?
日時:10月14日(火)午前10時30分〜午後2時30分(受付は午前10時から)
会場:京都府立視力障害者福祉センター(京都市左京区下鴨森本町21、市バス「糺ノ森」下車すぐ)
内容:午前10時30分から施設紹介、11時45分からセンターの昼食、12時30分から体験コーナー(あんま・はりの実習体験、パソコン用画面読み上げソフトの紹介、施設・宿舎見学など)、午後1時30分から個別相談
※当日の昼食のメニューは、とんかつです。不要な方はお申し出ください。
※参加者には、過去の「入所試験問題」とセンターに関する「Q&A集」が進呈されます。
料金:無料
申し込み締め切り:10月7日(火)まで
問い合わせ・申し込み先:京都府立視力障害者福祉センター 電話075ー722−8203、体験見学会専用メール siryokutaiken@ksj.or.jp
◆中山視覚障害者福祉財団の「iPad体験コース」
最近、急速に広まっているタブレット型パソコン。携帯性に優れていて、機能を追加することにより自分の生活に役立つ優れたツールとして使うことができます。iPadの視覚に障害のある方をサポートする多くの機能から、音声読み上げ機能や様々なアプリを体験する講習会です。iPadに触れるのは初めてという方も、どのようなものか一度体験してみませんか?
会場:中山記念会館内 神戸ライトセンター2階(阪急「春日野道駅」または神戸市営地下鉄「新神戸駅」から徒歩約10分)
講習内容と日程:(1)「音声機能を体験してみよう」10月4日(土)と11日(土)の全2回、(2)「音声機能でアプリを活用しよう」12月13日(土)と20日(土)の全2回
開催時刻:午後1時30分〜4時まで
定員:各5名(先着順)
参加費:無料
受講資格:視覚に障害のある兵庫県在住の方(在勤・在学の方はご相談ください)
※先着順に受け付け。県在住で初受講の方を優先。
問い合わせ・申し込み先:神戸アイライト協会 電話078−221−6019(電話受付は、火曜〜土曜の午前9時30分〜午後4時30分)
◆点字の書き方勉強会
大阪点字の市民権を広げる会は、広く点字の普及を目指し、「点字の書き方ミニガイド」を発行しています。この「ミニガイド」をテキストにして、点字の書き方について、日頃感じている疑問や問題点、意見などを気軽に語り合う勉強会を開催します。
点字に興味と関心のある方ならどなたでも参加できます。
日時:10月4日(土)午後1時30分〜4時
会場:大阪市長居障がい者スポーツセンター第3会議室
参加費:無料。但し、「点字の書き方ミニガイド」をお持ちでない方は、お求めください。点字版は400円、テキスト文書とワード文書を収録したCD版は500円です。
問い合わせ先:大阪点字の市民権を広げる会の政所(まんどころ)さん 電話090−7340−6168まで
◆携帯できる紙幣読み取り機
貨幣処理機大手のグローリーが視覚障害者向けに、ポケットなどに入れて携帯できる小型で簡易な紙幣読み取り機「QN−20」を開発しました。10月から株式会社タイムズコーポレーションが販売します。
紙幣の表・裏に関係なく四隅の角のいずれかを機械のガイドに沿って当ててボタンを押すと、内蔵カメラが読み取り、音声で「千円」などと種類を伝えます。
機械の振動回数で伝える「マナーモード」も備えています。平成12年発行の二千円札と、16年以降に発行された千円札、五千円札、一万円札の計4種類に対応。乾電池式で電池残量が低下すると「電池を交換してください」と音声でお知らせします。
重さは110グラム。価格は8万9800円ですが、厚生労働省の補助対象になっていて、最大9割が助成される見通しです。
問い合わせ先:タイムズコーポレーション営業・マーケティング部 電話0797−74−2206
◆機内映画で視覚障害者向けに解説放送サービスを開始
ほぼ全ての大陸の都市に就航しているエミレーツ航空は、機内エンターテインメントシステム(ice)で上映する映画に、視覚障害を持つ搭乗者向け解説放送を航空会社で初めて導入します。
この解説放送とは、いわゆる副音声付きの放送のことで、登場人物のセリフの合間に場面の様子を説明するナレーションが流れます。
今回提供されるのは、「アナと雪の女王」や「アベンジャーズ」「トイ・ストーリー3」「パイレーツ・オブ・カリビアン(全4シリーズ)」などウォルト・ディズニーの16作品。
副社長のパトリック・ブラネリー氏は、今回の導入に関し、「いろんなバックグラウンドを持つお客様にエンターテインメントをご利用いただくことは、弊社にとって極めて重要で、視覚障害をお持ちのお客様にも映画をお楽しみいただきたいと考えた」とし、今後も「解説放送付きのコンテンツをさらに増やしたい」と述べています。
◆ドコモがらくらくホン8を発売
NTTドコモは大きなボタンや大きな文字、音声読み上げなど使いやすさに配慮したユニバーサルデザインの携帯電話らくらくホンシリーズ(富士通製)の最新機種「らくらくホン8(F−08F)」を9月中旬に発売します。
新機種では、本体形状やメニュー画面は使い慣れたユーザーに配慮して従来の画面レイアウトを継承し、ボタンひとつで登録相手に電話をかけられるワンタッチダイヤル、810万画素の外側カメラ、ワンセグ視聴、内蔵GPSによる位置情報取得なども前機種と同様です。
そのほかの特徴は、「らくらくサイトボタン」で天気やニュースがすぐに調べられること、また同ボタンを長押しすることで、操作や料金についての説明をアドバイザーから受けられる「らくらくホンセンター」に通話料無料で電話をかけられること、安心の防水設計など。色はゴールドとピンクの2種類です。
◆復刻版「愛情の庭」発行
社会福祉法人桜雲会から、盲教育関係者にとって幻の名著と言われた「愛情の庭(新井たか子著)」の復刻版が発行されました。
原本は、戦前の東京盲学校師範部の一女学生が綴った日記を編集したもの。当時、視覚に障害のある女性が書いたものは大変珍しく、その意味からも稀有な書物であり、世相や盲学校の様子、さまざまな人間関係、そして、その中で青春期を生きる著者の内面が、生き生きとみずみずしいタッチで描かれています。詩人・西條八十やノーベル文学賞作家・川端康成も序文の中で絶賛している名著です。
価格は2700円(税別)、墨字版で文字の大きさは12ポイントです。
問い合わせ・申し込み先:桜雲会点字出版部 電話03−5337−7866。
◆大阪で障害者のための神戸就職面接会開催
人材サービスを手掛ける株式会社ジェイ・ブロードが、就職・転職を希望する障害者のための合同就職面接会「クローバー就職フォーラムin大阪」を開催します。就職相談コーナーもあります。入場無料で入退室自由ですが、事前予約が必要です。
日時:9月20日(土)午後1時〜5時(受け付け開始は12時15分から)
会場:大阪マーチャンダイズ・マート(OMM)ビル2階展示ホール
交通アクセス:京阪・中之島線「天満橋駅」東出口、地下鉄谷町線「天満橋駅」1番出口からOMM地下2階直結
予約・問い合わせ:クローバー事務局 電話0120−309−968
事前予約の上で来場された方は、参加証と引き替えでクオカード500円分がプレゼントされます。
◆障害者自転車ロード世界選手権で優勝
障害者自転車ロードの世界選手権が8月29日、米サウスカロライナ州グリーンビルで行われ、女子タンデム視覚障害タイムトライアル(24.9キロ)は、鹿沼由理恵さん(メットライフ生命保険)が34分46秒04で制しました。
日本パラサイクリング連盟によると、ロードの世界選手権優勝はアジア勢で初めてとのことです。この種目は2人乗り自転車を使い、健常者が前に乗ってパイロットを担当する競技で、今回、鹿沼さんは田中まいさん(日本競輪選手会千葉)とペアを組んでいました。
今月の耳より情報は以上です。
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