耳より情報(2016年10月号)
◆視覚障害者の歩行の自由と安全を考えるブルックの会
ブルックの会が、視覚障害者が駅を安全に利用するためのイベント「あなたは駅ホームを安全に利用できますか? 視覚障害者も手引き者も知っておきたいテクニック」を開催します。
視覚障害者は、外出時、様々な危険と隣り合わせですが、特に駅の利用に不安を感じる人は多いのではないでしょうか。
約4割の視覚障害者が、ホームから転落した経験があるとも言われます。
8月にも、東京の地下鉄で、盲導犬ユーザーの痛ましい事故が起こっています。
このような悲劇を防止するのに有効なのが、可動式ホーム柵(ホームドア)の設置です。
しかし、可動式ホーム柵は、現在、徐々に増えつつあるものの、未設置の駅がほとんどです。
このイベントでは、単独歩行が多い人、介助者を伴うことが多い人、それぞれの立場から、駅利用に関するヒヤッとした体験や危険を避けるための工夫点などの報告と、それを受けて、歩行訓練士の方からコメントやアドバイスがあります。
その後は、参加者との意見交換も予定されています。
視覚障害当事者はもちろん、ヘルパーをはじめ、支援に関わる方やご家族も、一緒に視覚障害者の駅利用の安全と自由について考えましょう。
日時:11月20日(日)午後1時40分〜4時30分
集合:午後1時に大阪市営地下鉄中央線「弁天町駅」西改札口
会場:弁天町ORC200生涯学習センター・第1研修室
参加費:500円(資料代含む)
定員:40人(先着順)
尚、イベント終了後、会場近くで懇親会を行います(会費4000円)。
申し込み:11月13日(日)までに、(1)名前・ふりがな、(2)電話番号・メールアドレス、(3)配布資料は点字・墨字のいずれを希望するか、(4)懇親会の出欠の4点をお知らせください。
申し込み先:ブルックの会
電話は梶田さん(080−5360−4956 平日・休日の午後7時〜10時)、メールは青木さん brook(アットマーク)iris.eonet.ne.jp(※アットマークを@に変えてください)
◆アイライトフェア2016
神戸アイライト協会は2008年から神戸市の委託で、視覚障害者トータルサポート事業を実施しています。
さまざまな相談の中でも、就労中にロービジョン・視覚障害になった場合は、深刻な状況です。
今回はこの問題「中途視覚障害による離職を考える」をテーマにパネルディスカッションをします。
日時:10月23日(日)午後1時〜4時30分
会場:神戸市立葺合文化センター・大ホール(阪急「春日野道駅」または神戸市営地下鉄「新神戸駅」から徒歩約10分)
内容:アイライトアンサンブルによるミニコンサート、医療講演「ロービジョン最近の話題」山縣祥隆氏(山縣眼科医院院長)、講演「国立吉備高原職業リハビリテーションセンターの紹介」大内朋恵氏(同センター上席職業訓練指導員)、パネルディスカッション「中途視覚障害による離職を考える 視覚障害になっても働けるためのリハビリテーションとは」
参加費:無料
問い合わせ先:神戸アイライト協会(電話078−252−1912)
◆滋賀県視覚障害者福祉大会
滋賀県における盲教育の父といわれる山本清一郎先生が中心となって、1926年に滋賀県盲人会(現在の滋賀県視覚障害者福祉協会)が結成されて今年で90年。
また、滋賀県立点字図書館(現在の滋賀県立視覚障害者センター)が開設されて60年を迎え、記念すべき大会となります。
会員以外の方も当日参加できますので、どうぞ足をお運びください。
日時:10月21日(金)午前10時〜午後3時30分
会場:ひこね市文化プラザ・グランドホール(JR「南彦根駅」西口、または「彦根駅」西口から湖国バスにて「文化プラザ口」下車、徒歩4分)
参加費:無料
内容:10時から第1部「式典」、11時15分から第2部「山本清一郎先生に関する朗読劇」、正午から昼食、1時から第3部アトラクション「視覚障害者によるサークル発表(よし笛・オカリナ・民謡・軽音楽・社交ダンス)」と「落語・笑福亭晃瓶さん(KBS京都“ほっかほかラジオ”パーソナリティ)、3時30分閉会
問い合わせ先:滋賀県視覚障害者福祉協会(電話0749−22−7901)
◆JRPS滋賀「心身共に健康増進『自彊術』体験&交流会」
単なる健康体操ではなく「万病克服の治療体術」であると言われる自彊術を体験できます。
また、交流会とミニ機器展も開催されます。
交流会のテーマは「私のお得意・大失敗・困りごと」です。
体験できる機器は、音声体温計、KOSUGE(コスゲ)の白杖、アイネットの読み上げ名人など。
午前のみ、午後のみの参加も可能で、会員以外の方も歓迎です。
日時:10月29日(土)午前10時〜午後3時
会場:能登川コミュニティセンター(JR「能登川駅」西口より徒歩10分)
スケジュール:午前は自彊術体験、午後は交流会とミニ機器展
持ち物:昼食(650円で注文も可能)、お茶、タオル
服装:動きやすい服装(パンストは不可)
参加費:一般500円、JRPS会員は無料
申し込み締め切り:10月22日(土)
申し込み先:JRPS滋賀の勝見さん(電話070−5666−1186)
◆京都ライトハウスまつり
利用者、家族、ボランティア、職員と地域の方々との交流の場です。
ステージ発表や模擬店、抽選会など今年も楽しさいっぱいです。
日時:10月30日(日)午前10時〜午後4時(模擬店は11時から、なくなり次第終了)
会場:京都ライトハウス全館
問い合わせ先:京都ライトハウス(電話075−462−4400)
◆ロービジョンサポートフェア in 三田
兵庫県三田市で初めて、三田市身体障害者福祉協議会主催、神戸アイライト協会共催によるロービジョンサポートフェアが開催されます。
参加は無料です。
日時:11月13日(日)正午〜午後4時
会場:三田市まちづくり協働センター・多目的ホールと講座室(JRまたは神戸電鉄「三田駅」より徒歩1分、キッピーモール6階)
内容:機器展示、生活便利グッズ紹介・販売、音声パソコン体験、電子図書館サービス体験、相談コーナー、ミニ講座など。
相談コーナーでは、社会保険労務士による障害年金相談(事前予約制)や、神戸アイライト協会による見えない・見えにくいことに関する相談、神戸視力障害センターによる理療師養成や自立訓練の相談など。
ミニ講座は、1時〜1時30分が歩行訓練士による「外出する楽しみ」、2時〜2時30分がHOTPOTの会代表・赤堀浩敬氏による「就労している・しようとしている視覚障害者ネットワーク」。
また、兵庫県で唯一の視覚障害者の和太鼓グループ「ひとみ太鼓」の紹介コーナーもあります。
問い合わせ先:神戸アイライト協会(電話078−252−1912)
◆書籍案内 ◆徳島の盲導犬を育てる会が啓発ポスター作製 今月の耳より情報は以上です。
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「光を失って心が見えた 全盲先生のメッセージ」新井淑則著、金の星社刊
埼玉県の中学校の国語教師をしていた著者・新井淑則さんは網膜剥離により34歳で失明。
将来に絶望して約半年間、自宅に引きこもりました。
家族の励まし、視覚障害の高校教師との出会い、周囲の人たちの支えによって復職を決意。
37歳の時に盲導犬と共に養護学校に復職。
盲学校勤務を経て、公立中学校教師に復帰するまでを自ら記したノンフィクションです。
8月に放送された日本テレビの24時間テレビ・ドラマスペシャル「盲目のヨシノリ先生」の原作で、本体価格は1400円です。
サピエ図書館から点字データ、音声デイジーがダウンロードできます。
「男の即効ツボ73 眼・肩・腰が1分で回復」翁孟進監修、レッカ社編著
京都ライトハウスの新刊点字本です。
筋肉や神経の疲れはもちろん、中年太りや薄毛、飲み会前の悪酔い予防など、男性が気になる症状に対応する即効ツボを紹介しています。
片手間に手軽にできて効果抜群のツボ押しで、若さと元気を取り戻しませんか。
全1巻、定価2800円(原本価格600円)。
問い合わせ先:京都ライトハウス情報製作センター(電話075−462−4446)
2015年10月に全盲の山橋衛二さん(当時50歳)が、バックしてきたトラックにひかれて盲導犬・ヴァルデスと共に亡くなった事故を受け、徳島の盲導犬を育てる会が作製したポスターが全国で展示されます。
この事故を教訓に徳島県は2015年12月、自動車に警報音装置が付いている場合、使用を義務化する条例を全国で初めて制定しました。
ポスターはB3判の12枚一組で、「見えない僕は音が頼りなんだ」など山橋さんが生前語っていた言葉とともに、山橋さんがヴァルデスと一緒に街を歩いたり、子どもたちに盲導犬を知ってもらおうと小学校を訪問したりする写真が掲載されています。
徳島県ではこのポスターをイベントなどで掲示し啓発に努めると共に、他県の県庁に送って、警報装置義務化を全国に広げていきたいとしています。
また、ポスターは展示希望者にも無料で提供しています。
問い合わせ先:盲導犬を育てる会(電話088−625ー7700)