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耳より情報(2016年11月号)  


◆「4しょく会」秋のイベント

「視覚障害者文化を育てる会(4しょく会)」の今回のテーマは、「足元を掘り、顔前を彫る 古代の発掘、未来の彫刻」です。
足元を深く掘り下げ、顔の前の景色を浮き彫りにします。「顔」は視覚障害者にとって外界を認知する重要なセンサーです。
「眼=点」にとらわれず、「顔=面」で物事を考え、五感をフル活用し、考古学の魅力に触れましょう。
イベント会場である京都市考古資料館には、たくさんの考古遺物が収蔵されています。
通常、貴重な文化財として博物館に展示される考古資料にはさわることができませんが、今回のイベントでは土器や石器のみならず、和同開珎などの古銭や瓦にも触れることができます。
考古遺物を一つずつじっくり触察してみることで、現代を生きる私たちの手は、古代人との握手を介して、過去を掘り未来を彫ることができることでしょう。
また、彫ることを実感するために、古代の代表的な装身具である勾玉作りにも挑戦します。
四角い石を丁寧に磨いて、手触りのいい勾玉を完成させます。オリジナル勾玉を作り上げる行為は、自分自身の「心」を彫刻する作業にもつながります。
勾玉作りが終了するころに、土器で炊いた古代米のおにぎりをいただく予定です。
日時:11月26日(土)午後1時30分〜5時
会場:京都市考古資料館
参加費:会員および学生300円、非会員500円
定員:50名(要予約、先着順)
集合:午後1時に京都市営地下鉄烏丸線「今出川駅」南改札口を出た所
準備:勾玉作りをしますので、汚れてもいい服装でお越しください(必要と思われる方は、マスクもご持参ください)
懇親会:イベント終了後、今出川駅近くで開催。希望者はご参加ください。(会費3500円、当日の変更はキャンセル料が発生する場合があります)
申し込み締め切り:11月18日(金)但し、定員に達し次第受付を終了。
申し込み先:電話080−2527−9383(佐木さん、午後9時〜11時の間に)、メール hirose@idc.minpaku.ac.jp(広瀬さん)
参加申し込みに際して、必ず(1)名前・ふりがな(2)電話番号またはメールアドレス(3)視覚障害の有無・程度(4)懇親会の出欠の4点をお伝えください。 


◆クローバー就職フォーラム in 大阪

人材サービスを手掛ける株式会社ジェイ・ブロードが、就職・転職を希望する障害者のための合同就職面接会「クローバー就職フォーラム in 大阪」を開催します。
障害者の就職・転職を支援するこのフォーラムは、障害者の採用に積極的な企業ばかりが参加しています。
興味のある会社や働きたい会社の採用担当者と、直接会って・話して・自己PRできる企業との出会いの場です。
キャリアカウンセラーによる就職相談コーナーもあります。
入場無料で入退場は自由ですが、事前に予約が必要です。事前予約の上参加された方には、参加証と引き替えにQUOカード(500円分)がプレゼントされます。
日時:12月17日(土)午後1時〜5時(受付は12時15分から)
会場:大阪マーチャンダイズ・マート(OMM)ビルの2階展示ホール(京阪電車「天満橋駅」東口、大阪市営地下鉄谷町線「天満橋駅」1番出口からOMMの地下2階に直結)
予約申し込み先:クローバー障害者就職支援事業部事務局(電話0120−309−968)、または、クローバーナビのホームページ(www.clover-navi.com/forum/) 


◆きんきビジョンサポート・KVSサロン

11月と12月のKVSサロンのテーマは「終活」。
7年前に作られた造語「終活」とは、当初は葬儀やお墓など人生の終焉に向けての事前準備のことでしたが、現在では「人生のエンディングを考えることを通じて自分を見つめ、今をよりよく、自分らしく生きる活動」のことを言います。
エンディングはまだ先のことであっても、今だからこそできること、しておいた方がいいこともあります。
そのツールとしての「エンディングノート」が、高い関心を集めています。
エンディングノートとはどんなものかを知り、視覚障害者が使える方法をみつけましょう。
この機会に、ご自身のこと、また高齢に差し掛かるご両親のことなど、少し整理ができるきっかけになるのではないでしょうか。「終活」は2回のシリーズです。
日時:11月20日(日)午前10時〜12時
場所:日本ライトハウス情報文化センター4階会議室
内容:「シリーズ・終活」の第1回「エンディングノート」
講師:NPO法人消費者情報ネット(コネット)理事
定員:24名(先着順)
参加協力金:500円
尚、「シリーズ・終活」の第2回「お葬式・お墓事情」は、12月18日(日)午前10時〜12時に予定されています。
申し込み:参加希望の方は、メールの件名に「11月KVSサロン参加」と書いて、本文にお名前をお書きください。
問い合わせ・申し込み先:きんきビジョンサポート(電話070−5504−2539、メールアドレス info@kvs.cc) 


◆幼児のための視力検査キット「たべたのだあれ?」

弱視など目の障害を幼児期に発見して治療につなげようと、高知県内の企業や医療関係者らが連携して開発した、絵本を使った視力検査キットです。
視力検査で用いるCのような形をした記号「ランドルト環」をドーナツに見立て、どの動物が食べたかを答えてもらうという検査方法で、3歳児くらいからゲーム感覚で楽しみながらできます。
ドーナツの上下左右にはゾウやパンダの絵があり、かじられたところにいる動物がドーナツを食べたとの設定で、「左」「下」などの方向の代わりに動物名を答えます。
検査キットには蛇腹折りの絵本が含まれ、物語を楽しみながら検査方法を学び、親子のコミュニケーションツールとしても使えます。
また、検査の時に幼児が見ようとして顔を近づけてしまうことを防ぐための折り畳み式の「あご乗せ台」も付いています。
「3歳からの『たべたのだあれ?』視力検査キット」のフレーベル館オリジナル・スタンダード版の税込価格は8640円で、フレーベル館の公式オンラインショップ「つばめのおうち」から購入できます。
http://www.froebel-tsubame.jp/shopdetail/000000006097/ct887/page1/recommend/
問い合わせ先:つばめのおうち(電話03−5395−6648) 


◆網膜走査型レーザアイウェア

富士通とQDレーザが開発した「網膜走査型レーザアイウェア技術」が、「CEATEC JAPAN 2016」で「経済産業大臣賞」を受賞しました。
「網膜走査型レーザアイウェア技術」とは、レーザ技術を応用した超小型プロジェクタから、網膜に直接映像を投影する技術です。
内蔵カメラによる撮像や外部入力されたデジタル情報を見ることができます。
独自に開発した光学系により、視力や目のピント調節の状態に影響をうけにくく、フレームの内側にプロジェクタを搭載したことにより、突出部のないデザインを実現しました。
透過型のヘッドマウントディスプレイとしてスマートグラスに応用できるほか、主に前眼部の異常に起因するロービジョンに対する視機能支援を目的とし、医療機器としての開発を進めています。 


◆触ることができる特殊なインク「TOUCHABLE INK」

点字の印刷は、点字プリンターで出力するのが一般的ですが、点字プリンターは一般的な家庭用プリンターと比べてとても高価です。
しかし、サムスンが開発中の「TOUCHABLE INK」は、家庭用のプリンターにセットして使えるインクで、点字を家庭でも安価に印刷することができます。
このインクは特殊な成分が配合されていて、印刷後にドライヤーや電子レンジなど家庭にある電化製品でインクを温めると、盛り上がって固まります。
点字データを家庭で印刷して、さわって読めるようになります。
家庭用の安価なプリンターのインクジェットで使えるため、わざわざ高価な点字プリンターを買う必要がなく、点字の印刷物の普及に役立ちそうです。 


◆一般事務職の視覚障害者正職員募集

公益社団法人京都府視覚障害者協会は、一般事務職の視覚障害者正職員を1名募集しています。
採用予定は2017年4月1日です。
応募条件:画面音声化ソフト・画面拡大ソフト等により、パソコンを利用した一般事務が可能な短大卒以上、概ね40歳までの身体障害者手帳所持者で、視覚障害者福祉の向上を目指して、業務に誠実に取り組める方。
応募方法:ハローワークまたは障害者職業相談室からの紹介状、履歴書・職務経歴書を、11月28日(月)午後4時必着で、郵送または持参すること(点字提出も可)。
また、点字技能師・社会福祉士・パソコン関連の資格(日商PC検定等)の取得者は、資格者証を添付すること。
募集要項の申込み・問い合わせ先:京都府視覚障害者協会事務局(電話075−462−2414、担当:佐藤さん)まで。 


今月の耳より情報は以上です。


 

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