耳より情報(2017年3月号)
◆「さわって体感考古学!!」開催中
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館では、特別陳列「さわって体感考古学!!」を開催中です。
土器や石包丁などの出土遺物の実物やレプリカなどに触れて、考古学に接し体感する展示です。
視覚障害者がほかの博物館利用者と同じ、あるいはそれ以上に楽しめるように、さわれる展示品や点字パネル、盛り上げ印刷と点字からなるパンフレットを使って、考古学の世界を紹介しています。
胴部が膨らんだ弥生土器、線刻のある円筒埴輪、古墳時代の薄い土師器などの縄文から奈良時代の出土品36点を展示。
凹凸の文様がある銅鐸や約30キロの銅鐸の鋳型はレプリカで、持ち上げて重さを実感できます。
国宝の藤ノ木古墳出土の馬具「龍文飾金具」や、重要文化財の古事記を編さんした太安万侶の墓誌もレプリカですが、触れると馬具の精緻な装飾や墓誌に刻まれた文字が手に伝わります。
会期:2月4日(土)〜3月20日(月・祝)午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
会場:奈良県立橿原考古学研究所附属博物館・特別展示室(近鉄「畝傍御陵前駅」下車、徒歩5分)
入館料:無料
また、同博物館では、常設展示室内にボランティアの展示解説員を配置し、来館者の申し出に応じて常設展示品の案内・解説を行っています。
問い合わせ先:橿原考古学研究所附属博物館(電話0744−24−1185)
◆ユニーズ京都「ええとこさがそ!」体験会
視覚障害者と晴眼者が一緒に活動する市民ボランティアグループ・ユニーズ京都が今月開催する「ええとこさがそ!」は、早春の洛東・史跡めぐりです。
春を迎える祇園・東山。五感で味わうパワースポットや、「露と落ち露と消えにし」太閤の夢の跡をめぐってみませんか。
歩行距離は約5キロです。歩きやすい服装、靴でお越しください。
参加費は無料、有料拝観はありません。
開催日:3月26日(日)
集合:午前9時30分、四条川端北西角(四条大橋東詰)、紫の「ユニーズ京都」の旗を目印にお集まりください。
※雨天の場合は朝6時の時点で判断し、中止の連絡をします。
解散:午後3時頃、京阪「七条」駅
コース:京阪「祇園四条」〜建仁寺・摩利支尊天堂・恵美須神社〜寿延寺・幽霊飴店・六道珍皇寺・六波羅蜜寺〜妙法院・新日吉神宮・智積院〜坂本竜馬住居跡・方広寺南門・太閤塀・養源院・三十三間堂〜耳塚・豊国神社・方広寺鐘堂〜京阪「七条」
持ち物:お弁当・飲み物・敷物・雨具
申し込み・問い合わせ先:ユニーズ京都の瀬川さん(電話080−5639−0548)
※人数に限りがありますので、お問い合わせください。また、集合場所へのサポートなど必要な方はお申し出ください。
◆子どものための点字雑誌「アミ・ドゥ・ブライユ」
日本ライトハウス情報文化センターが発行している視覚障害のある子どものための点字雑誌「アミ・ドゥ・ブライユ」が人気です。
アミ・ドゥ・ブライユとは、フランス語で「点字の友達」という意味で、この雑誌には、一般雑誌から記事を精選した視覚障害児にとって幅広く有用な情報のほか、各分野で活躍する視覚障害者のインタビューや読者のページなども設けられています。
創刊のきっかけとなったのは、匿名を希望する女性からの高額な寄付。その女性の思いに沿う使い道として同誌の発行が決まりました。
2015年10月から偶数月に発行し、B5判約100ページで、発行部数は100部。毎号約30万円の制作費がかかるため、発行は来年2月までの予定です。
「アミ・ドゥ・ブライユ」は、全国の公立図書館や視覚障害者情報提供施設を通じて借りられます。
問い合わせ先:日本ライトハウス情報文化センター(電話06−6441−0015)
◆点字本「NHKためしてガッテン 科学のワザで脳から若返る」
人気テレビ番組「ためしてガッテン」で放送された脳の若返りの裏ワザをまとめた本の点字版が、京都ライトハウス情報製作センターから発行されました。
日常生活や仕事に役立つ記憶力と集中力アップ術、もの忘れ防止術、アルツハイマー病を予防する生活術など、脳若返りの裏ワザを一挙公開。
さらに、認知症の早期発見法や介護法、知っておきたい認知症の情報、不安やうつ病の予防策なども収録されています。
「NHKためしてガッテン 科学のワザで脳から若返る。記憶力&集中力アップ!簡単脳トレ術」点字版、全2巻、定価7900円、原本価格980円。
年間6タイトル24冊まで原本価格で図書を購入できる点字図書給付事業(価格差補償制度)をご利用ください。
問い合わせ先:京都ライトハウス情報製作センター(電話075−462−4446)
◆日本点字図書館・わくわく用具ショップより食器の紹介
「ロービジョンマグカップ&プレート」
見えにくさを感じている方々からのリクエストにお応えした、使いやすい工夫がいっぱいのオリジナルマグカップとプレートです。
わくわく用具ショップと「電子レンジ鍋」などでおなじみの料理研究家・奥秋曜子氏、そしてセラミック製品メーカーのミヤオカンパニーリミテドで作りました。
わくわく用具ショップでしか買えないオリジナル商品です。
思わず顔がほころぶ楽しいデザインから、大人っぽいシックなタイプまで色鮮やかな3つの柄があります。
マグカップとプレートは白い磁器で、「スマイル」はオレンジ色、「フォレスト」は緑色と赤色と黄色、「スクエア」は黒色と青色の柄で描かれており、テーブルを明るく彩ります。
マグカップの持ち手の位置がわかりやすいようにそれぞれ持ち手に色や柄を付けたり、「スマイル」には縁がわかりやすいようにオレンジ色の線が描かれています。
また、マグカップの中にも絵柄を付け、どのような色の飲み物でも注いだ量や残量がわかりやすいように工夫してあります。
電子レンジや食器洗浄機も使用できます。
マグカップの大きさは、直径8センチ、高さ約9センチ、重さ340グラム、容量300ミリリットル。プレートは、直径18.5センチ、重さ245グラム。
価格は税込みで、マグカップが1つ2240円、プレートが1枚1490円です。
「おかるのキモチ 六兵衛茶碗(粒々)」
「おかるのキモチ」は丈夫で軽くて美しい器です。椀の内側を細かい凹凸形状にすることで、ごはん粒がくっつきにくくなっています。
色は赤と青の2色。赤は食欲をそそる色であるとともに、食材の色をハッキリと引き立てます。青は深い紺に近い色で、ごはん粒が白く目立ってより美味しそうに見えます。
材質は軽くて持ちやすい軽量強化磁器で、表面が熱くなりにくく、料理が冷めにくいのが特徴。また、通常より細かくした釉薬を使うことで、汚れが付いても落ちやすくなっています。
介護施設や病院、ホテルのレストランなどの業務用としても使用されています。
大きさは、直径約11センチ、高さ6センチ、重さ140グラム、容量は315cc。
価格は赤・青どちらも税込み1500円です。
以上2つの商品のお問い合わせは、日本点字図書館わくわく用具ショップ(電話03−3209−0751)へ。
◆視覚障害ナビ・ラジオ
2月19日のNHKラジオ第2放送の視覚障害ナビラジオは、「片目失明者友の会」代表・久山公明さんがゲストで、片方の目の視力がないことの「生きづらさ」を語りました。
障害者と健常者とのはざまで苦しむ人たちを取材・紹介し、必要な支援について考える内容です。
小学生の時に左目を失明した久山さん。しかし、右目の視力が1.5あったことから、視覚障害の認定はされませんでした。
現在の法律では片方の視力がなくても、他方の視力が0.7以上あれば「障害」とは認められません。
しかし片方の目が見えないために被る苦しさや生活の不自由さは計り知れないものがあります。
2013年にNPO「片目失明者友の会」を設立し、600人近い仲間と共に、法制度の問題点を訴えています。
既に再放送も終わっていますが、インターネットから聞くことができます。
NHK視覚障害ナビ・ラジオ http://www.nhk.or.jp/heart-net/shikaku/
◆ロービジョンのつどい
公益社団法人「NEXT VISION(ネクストビジョン)」が、ロービジョン患者やその家族が互いに意見交換をし、悩み・疑問を解消できる場を提供しようと、神戸市の先端医療センターで奇数月の最終火曜日午後2時から4時まで、ロービジョンのつどいを開催しています。
3月のテーマは「仕事や家族のことを考える集い」で、予約のほか当日の参加も大歓迎です。
日時:3月28日(火)午後2時〜4時
場所:先端医療センター臨床棟4階会議室2(ポートライナー神戸空港行き「先端医療センター前駅」下車すぐ)
申し込み・問い合わせ先:理化学研究所・網膜再生医療研究開発プロジェクトの山田さん(電話078−306−3305)
新着情報です。
◆インターネットラジオでブラインドメイクの実況中継
昨年11月よりインターネットラジオ・ゆめのたね放送局で視覚障害者パーソナリティーとして出演している石井美弥子(いしい みやこ)さんからのお知らせです。
ブラインドメイクでおなじみの日本ケアメイク協会理事長・大石華法(おおいし かほう)さんがゲスト出演します。
残念ながら3月6日の放送は終わってしまいましたが、20日のブラインドメイクの実況中継をぜひお聞きください。
インターネットラジオですので、ネット環境さえあればパソコンやスマホから聴くことができます。
番組名:ウエルネスと笑顔を応援するmiyakoの『アクティブにいこう!』
日時:毎週月曜日 午前10時〜10時30分
3月20日 「ブラインドメイク」とは(ブラインドメイクの実況中継)
3月27日(20日の再放送)
ゆめのたね放送局「関西チャンネル」http://www.yumenotane.jp/kansai
◆国交省航空局が旅客施設の対応指針案で意見募集中
国土交通省航空局では「障害者差別解消法に係る国土交通省関係の対応指針別紙案(航空旅客ターミナル施設事業)」に関する意見を募集しています。
締め切りは3月28日(必着)。
資料は国土交通省航空局航空ネットワーク企画課で配布するほか、「電子政府の総合窓口」のパブリックコメント http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public、
案件番号155171208 でもダウンロードできます。意見募集要項も同サイトに掲載、テキスト版があります。
提出方法は「国土交通省航空局航空ネットワーク企画課宛」に
(1)郵送(〒100−8918 東京都千代田区霞が関2−1−3)
(2)FAX(03−5253−1658)
(3)Eメール(hqt-network_kikaku@ml.mlit.go.jp)のいずれかで。
Eメールの場合はテキスト形式で、件名は「障害者差別解消法に係る航空旅客ターミナル施設事業関係の対応指針(案)に対する意見」。
尚、氏名については、意見の内容とともに公表する可能性があるため、匿名を希望される場合は、意見提出時にその旨書き添えてください。
問い合わせ先:国土交通省航空局航空ネットワーク企画課(電話03−5253−8715)
今月の耳より情報は以上です。
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