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耳より情報(2018年10月号)



◆アイライトフェア2018

神戸アイライト協会が主催するアイライトフェアの今年のテーマは、「ロービジョン・視覚障害専門相談事業(トータルサポート事業)の10年」です。
日時:11月3日(土・祝)13時〜16時30分
会場:神戸市立葺合文化センター・大ホール(葺合文化センター本館は移転しましたが、大ホールは以前と同じ場所です。阪急「春日野道駅」または神戸市営地下鉄「新神戸駅」から徒歩約10分)
内容:ミニコンサート、報告「トータルサポート事業(ロービジョン・視覚障害専門相談事業)の10年」、医療講演「神戸アイセンターとロービジョン最近の話題」(講師:仲泊聡氏)、シンポジウム「ロービジョン・視覚障害専門相談 ー 専門相談や歩行訓練・パソコン講習を受けて」
参加費:無料
申し込み:当日参加も可能ですが、できるだけ事前に神戸アイライト協会までご連絡ください。

また、アイライトフェア2018の関連イベントとして、「アフタヌーン・ロービジョンセミナー」が開催されます。
ロービジョン・視覚障害専門相談事業の歩みと現状の報告や、鹿児島県の視覚障害リハビリテーションの現況が紹介されます。
日時:10月20日(土)13時30分〜16時30分
会場:神戸芸術センター6階の神戸市立葺合文化センター・中会議室(神戸市営地下鉄「新神戸駅」から徒歩5分)
参加費:無料
定員:25名
問い合わせ先:神戸アイライト協会(電話078−252−1912)


◆滋賀県立盲学校職業訓練課程オープンスクール

視覚に障害があることで、進路や職業選択に悩んでいる方やそのご家族、また相談業務に携わる方々を対象に、「はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師養成課程」のオープンスクールが開催されます。
理寮科の説明や授業見学・体験を通して理解を深めることができ、今後の進路・職業選択の参考になります。
入学に年齢制限はなく、一度社会人になられた方でも入学できます。
日時:11月13日(火)9時35分〜12時35分(ただし、個別相談が必要な入学志願者は14時20分まで)
場所:滋賀県立盲学校(JR「南彦根駅」西口より、近江鉄道バス・湖国バス「県立大学」行きに乗車、「県立盲学校前」下車)
内容:授業体験、授業見学、臨床実習体験、質疑応答など。入学志願者は希望すれば、午後からの給食試食や個別相談、寄宿舎の見学などもできます。
申し込み締め切り:11月6日(火)(給食の試食を希望の方は10月15日までに)
問い合わせ・申し込み先:滋賀県立盲学校・理療科(職業課程)教育相談担当(電話0749−22−2321、平日の9時〜17時)


◆「見る・知る・味わう『百人一首』手帖」吉海直人監修

本書は、和歌を味わいながら百人一首の成り立ち・歌の出典から平安貴族の恋愛・一生について紹介するとともに、上の句・下の句・作者索引や決まり字(歌が決まる字のこと。
かるた取りの際、覚えておくと札を早く取ることができる)一覧表などが収録されています。
ハードカバーで製本された点字本(全2巻)とマルチメディアデイジー図書の2種類で刊行されています。
マルチメディアデイジー図書は、パソコンを利用して、本文の文字・画像にあわせて音声が再生される電子図書で、読者自身がわかりやすいように、音声のスピードを変えたり、文字の大きさや色、背景の色を変えたりすることができます。
点字版は全2巻で、7000円(原本価格は1100円)。マルチメディアデイジー版は4000円(別途送料が必要)です。
問い合わせ先:京都ライトハウス情報製作センター(電話075−462−4446)


◆「音でみる心も色も 紅葉から慎太郎まで、作家が描いた視覚障害者像」林正夫著

全盲の中途視覚障害者である林氏は、元盲学校の教員で、「日本の近現代作家が小説や戯曲を通して、視覚障害者をどのように描いてきたのか」に関心を持ち続け、本書にまとめました。
著者の視点でそれぞれの作家が描いた視覚障害者像の特徴的な部分を切り出しています。
1893年の「心の闇」(尾崎紅葉著)から、2010年の「再生」(石原慎太郎著)まで、30人の作家の作品を時代の流れに沿って出版年順に並べています。
本の泉社刊、墨字、253ページ、税込み価格2484円。
音声デイジーは、日本点字図書館が制作中です。点字版と漢点字版は、点字民報社が出版を予定しています。
問い合わせ先:本の泉社(電話03ー5800ー8494)、点字民報社(電話06−6697−9053)


◆連想ゲーム「フラッシュワード」

日点わくわく用具ショップから新製品のゲームを紹介します。
カードに書かれたひらがなと数字から単語をすばやく連想し、発声するという連想ゲームです。
ルールが簡単で、年齢を問わず繰り返し楽しめ、脳トレにもなります。
カードの表の面に2から7のいずれかの数字、裏の面にはひらがな一文字が描かれていて、それぞれの面に対応する点字シールが貼ってあります。
遊び方は、まず数字を上にして積んだ山札から一枚をめくり、ひらがなを上にして山札の横に置きます。
めくったカードのひらがなから始まり、山札の一番上のカードの数字と同じ文字数の単語を制限時間内に正しく言えれば成功、失敗した場合は場の全てのカードを抱えます。
終了時に抱え込んだカード枚数が最も少ない人が勝ちです。
たとえば、ひらがなが「う」で、山札の数字が「4」なら、「うぐいす」と時間内に言えれば成功です。
地名や人名、食べ物など、単語に「しばり」を設けると、より遊びの幅が拡がります。
カード1枚の大きさは、縦86ミリ、横52ミリ。ひらがな・数字カードが44枚、説明カードが5枚の合計49枚です。
販売価格は2380円で、点字と音声CDの説明書が付いています。
問い合わせ先:日本点字図書館用具事業課(電話03−3209−0751)


◆点字原版を使ったマグネット

静岡県浜松市の視覚障害者就労支援事業所「ウイズ半田」が、点字印刷の原版を活用したマグネット製作に力を入れています。
点字印刷用に使った亜鉛板を猫や犬の形に切り抜いて裏にマグネットを付け、ホワイトボードや冷蔵庫にメモを貼るときなどに使えるようになっています。
点字の原版はページによって違うため、商品一つ一つが異なった風合いになっていることも人気で、個人での購入だけではなく企業の記念品などにも活用されています。
盲導犬をイメージした「マグネットわんこ」は、ネクタイを締めた男の子わんことリボンをつけた女の子わんこの2個セット(銀色)、500円。
「マグネットにゃんこ」は、1つ1つ色の違うビーズの首輪をつけていて、2個1セット(銀色)、500円。
「わんこ」と「にゃんこ」には黒色のものもあり、どちらも1個300円。
ほかに「富士山」300円、「ドルフィン」500円、ハート200円などもあります。
価格は、福祉事業所での小売価格で税込みです。
静岡県庁や静岡県総合社会福祉会館、浜松市役所などで取り扱っています。
問い合わせ先:ウイズ半田(電話053ー435ー5225)


◆自作民謡「岩手チャグチャグ馬子唄(まごうた)」

岩手県盛岡市の川村良二さん(75歳)は、ベーチェット病に侵され失明しました。
その後、県立盲学校に6年間通ってマッサージとはり・きゅうの資格を取得し、自宅で治療院を開業。
その間も好きな民謡の創作を続け、今年9月、盛岡八幡宮の例大祭ステージで自作の民謡「岩手チャグチャグ馬子唄」を初披露しました。
100人以上の観客を前に、自作の口上で曲に込めた思いを紹介し、岩手の美しい風景の中を進むチャグチャグ馬コ(うまっこ)を思い浮かべながら歌い上げました。
色とりどりの装束をまとった100頭近くの農耕馬が、盛岡市に隣接する滝沢市の鬼越蒼前神社から盛岡市中心部の盛岡八幡宮までの約13キロを、「チャグチャグ」と鈴の音を響かせながら行進する様子は、南部盛岡地域の初夏の風物詩となっています。
川村さん自作の「岩手チャグチャグ馬子唄」は岩手日報のホームページから聞くことができます。
岩手日報HP: https://www.iwate-np.co.jp/article/2018/9/17/23213
ファイルのダウンロード先:
https://www.iwate-np.co.jp/media/article/file/893/0/川村良二さん「岩手チャグチャグ馬子唄」.MP3


◆「十三駅」に可動式ホーム柵設置

阪急電鉄「十三駅」に可動式ホーム柵が設置されました。
阪急の駅では初めてで、関西の大手私鉄でも初めての導入です。
十三駅の1日当たりの乗客数は約6万8200人。阪急では6番目の多さですが、乗り換え客が多い上、宝塚線と京都線のホームは曲線で、車掌らが利用者の乗り降りなどを確認しにくいことから優先的に整備されました。
設置されたのは4面あるホームのうち、宝塚線の下り電車が発着する3号線。
昨年6月から高さ約1.3メートル、長さ約160メートルの可動式ホーム柵を整備し、今年7月に完成しました。
現在整備が進む宝塚線上りの4号線と、京都線上りの5号線は、来春の使用開始を目指しています。
神戸線(1、2号線)への設置は未定です。また、神戸三宮駅への設置も検討しています。


今月の耳より情報は以上です。

 

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