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耳より情報(2018年11月号)



◆「ヘレン・ケラー女史没後50年を偲んで ヘレン・ケラー女史と岩橋武夫」

「あなたのランプの灯火をいま少し高く掲げてください。
見えない人々の行く手を照らすために」というヘレン・ケラー女史の言葉はあまりにも有名です。
彼女は、社会の片隅にいる障害のある人を表舞台に導き、かけがえのない社会の一員であることを人々に知らしめ、今なお世界中から敬慕されています。
また、日本ライトハウスの創業者・岩橋武夫氏は、日本の視覚障害者の社会参加に向けた数々の事跡をを残し、「愛盲の使徒」と称されました。
ヘレン・ケラー女史の没後50年を記念して、ヘレン・ケラー女史と岩橋武夫氏の足跡を辿り、その思想や理念の実践について考える記念イベントが開催されます。
ヘレン・ケラー女史の生涯を綴ったパネル類と貴重映像の公開、劇団SE・TSU・NAによる朗読劇「Hellen ともしびをかかげて」、元厚生労働事務次官の村木厚子氏による記念講演、シンポジウム「ヘレン・ケラー女史と岩橋武夫」などが催されます。
入場無料で、来場者全員にランプをモチーフとしたイベントロゴマークの記念ピンバッジのプレゼントがあります。
日程:11月23日(金・勤労感謝の日)と24日(土)
会場:大阪市中央公会堂3階の中集会室と特別室(大阪メトロ御堂筋線「淀屋橋駅」1番出口から徒歩約5分、京阪電鉄「なにわ橋駅」1番出口から徒歩約1分)
プログラム:23日の13時〜17時「映像とパネル展」、13時〜14時30分「朗読劇」。24日の10時30分〜12時「朗読劇」、11時30分〜16時「映像とパネル展」、13時〜17時「記念式典」(記念講演は14時から、シンポジウムは15時30分から)
定員:各部先着400名
申し込み先:日本ライトハウス情報文化センター(電話06−6441−0015)


◆「視覚障害者就労促進フォーラム in 神戸」

特定非営利活動法人・視覚障害者パソコンアシストネットワーク(SPAN)が主催する今回のフォーラムは、「職業訓練が就労を支える 全国どこでも訓練が受けられる体制を!」と題して、神戸アイライト協会との共催で開催されます。
視覚障害者の就労は、以前と比較して進んだとはいえ、まだ厳しい状況ですが、その要因の一つは、商業訓練の実施体制が不十分だということが考えられます。
2017年に実施した職場で求められるPCスキルに関するアンケートでは、56%が職業訓練を受講したことがなく、74%が必要と回答しています。
こうした現状を踏まえ、視覚障害者が就労するために職業訓練が果たす役割について考えます。
日時:11月24日(土)10時〜16時30分(受付は9時30分から)
会場:葺合文化センター・大ホール(阪急「春日野道駅」下車、徒歩約7分。または、神戸市営地下鉄「新神戸駅」下車、徒歩約12分)
参加費:無料
定員:100名(事前申し込みは不要です)
内容:講演「視覚障害リハビリテーションにおける職業訓練の役割」、PCによるデモ「職業訓練で得られるPCスキル」、事例発表「私が受けた職業訓練、受けたい職業訓練」、就労支援の取り組みなど
問い合わせ先:神戸アイライト協会(電話078−252−1912)


◆「やさしいICT講座」

つながる、広がる、視覚障害者のためのICT(情報通信技術)の講座です。
パソコンやスマートフォンは、視覚障害者にとって「できない」と思えていたことを「できる」に変える可能性がある道具です。
それらを使ってどのようなことができるのか、また視覚障害者にとってICTがどのように暮らしに活用できるのかを分かりやすく解説します。
講師は神戸アイライト協会ITファームの熊澤明氏です。
日時:11月16日(金)10時30分〜12時
会場:中山記念会館2階多目的室(阪急「春日野道駅」または神戸市営地下鉄「新神戸駅」から徒歩約10分)
参加費:無料
定員:30名
申し込み・問い合わせ先:神戸アイライト協会(電話078−252−1912)


◆京都国立近代美術館で京都ライトハウスの「THE DOTS クッキー」販売

点字の形のキャラクターとしておなじみの京都ライトハウスオリジナル点字キャラクター「THE DOTS(ザ・ドッツ)」がおいしいクッキーになり、昨年からイベントなどで販売されていて好評です。
そのクッキーが、京都国立近代美術館のカフェ「caf? de 505(カフェ・ド・ゴマルゴ)でも購入できるようになりました。
また、コーヒーとクッキーをセットにして500円で提供しています。
京都・岡崎の琵琶湖疏水に面したガラス張りのカフェでは、コーヒー、紅茶、ケーキのほか、展覧会のテーマにちなんだ期間限定特別メニュー、自家製パスタ、ゆばカレーなどが人気で、点字版のメニューも用意されています。
カフェにはオープンテラスがあり、桜の季節には疏水べりの桜並木を愛でるスポットとしても人気です。
近くには平安神宮や京都市動物園もありますので、お近くにお越しの際は立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。
アクセス:京都市バス「岡崎公園美術館・平安神宮前」下車すぐ。または、地下鉄東西線「東山」駅下車、1番出口より徒歩約10分
カフェの開店時間:日曜日と火曜日〜木曜日は9時30分〜17時、金曜日と土曜日は9時30分〜18時(企画展開催中は20時まで)、月曜日定休(但し月曜日が祝日の場合は美術館の開館に準じて営業、翌日振替休業)
問い合わせ先: カフェ・ド・ゴマルゴ(電話075−771−5086)


◆西堀榮三郎記念探検の殿堂「さわれるアート」

南極からヒマラヤの高峰にまで足跡を残した西堀榮三郎は、地理的探検だけではなく、科学者・技術者としても探検的精神を貫ぬき、教育者・哲学者でもあったと評価されています。
第一次南極観測隊の越冬隊長としての活躍や、「雪よ岩よ」の「雪山賛歌」の作詞でも知られています。
「西堀榮三郎記念探検の殿堂」は、探検に不可欠な「パイオニア精神」と「創意工夫の心」を21世紀を担う若者に伝え、青少年の探検・探求心を養う場として、1994年、湖東町(現・東近江市)に建てられました。
西堀氏ほか近世以降の日本の著名探検家の業績や、その精神を表現した絵画が一堂に展示されています。
9月22日から開催されている「美を拓(ひら)くものたち展」で、さわれるアート「触って感じる」コーナーが設けられています。
陶芸、木工芸、籐などの作品を実際に触ることができ、点字で読める解説も用意されています。
会期:12月16日(日)まで、9時30分〜17時(月曜日休館)
会場:西堀榮三郎記念探検の殿堂(JRびわこ線「近江八幡駅」で乗り換え、近江鉄道「八日市駅」下車、ちょこっとバス乗車(20分)、「探検の殿堂」下車)
料金:大人300円、小中学生150円、障害者と付き添い者1名無料、11月23日(祝)〜25日(日)は無料
問い合わせ先:西堀榮三郎記念探検の殿堂(電話0749−45−0011)


◆「ボーダレス・エリア近江八幡をみんなで作るプロジェクト」展覧会

このプロジェクトでは、「観る」「創る」「繋ぐ」の3つのキーワードからなる誰もが体験参加できるプログラムを実施しています。
近江八幡市の八幡堀近くの町家を舞台に、「からだ」をテーマとした陶芸や絵画など8組のアーティストの作品展「以“身”伝心 からだから、はじめてみる」が開催されています。
実際に手で触れたり、耳で聞いたりすることで、身をもって味わうことのできる体感型作品が楽しめます。
会期:11月25日(日)まで、11時〜17時(月曜日休館)
第一会場:ボーダレス・アートミュージアムNO−MA(JR「近江八幡駅」北口から近江鉄道バス・長命寺行き乗車、「大杉町」バス停下車、徒歩約8分)
第2会場:奥村家住宅(同じく「大杉町」バス停下車、徒歩約5分)
料金:一般300円、高大生250円、中学生以下無料、障害者と付添者1名無料、「関西文化の日」の11月17日(土)と18日(日)は無料
問い合わせ先:ボーダレス・アートミュージアムNOーMA(電話0748−36−5018)

また、「以身伝心」展では、いつもと違う「みる」、楽しむ鍵を「きく」、形態や質感を「さわる」作品鑑賞会も開催されます。
国立民族学博物館の広瀬浩二郎氏を講師に迎え、目が見えない人、見えにくい人、耳が聞こえない人、聞こえにくい人、そして見えて聞こえる人も一緒に交流しながら楽しみます。
日時:11月23日(金・祝)13時〜16時30分
会場:ボーダレス・アートミュージアムNOーMA
参加費:無料(ただし予約が必要です)
問い合わせ先:社会福祉法人グロー企画事業部・アイサの木元さん、または木村さん(電話0748−46−8100)


今月の耳より情報は以上です。

 

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