耳より情報(2019年10月号)
◆「美術の中のかたち − 手で見る造形 八田豊展『流れに触れる』」
盲目の美術家・八田豊さん(89)の作品展「流れに触れる」が、神戸市中央区の兵庫県立美術館で開催中です。
視覚に障害を持つ方にも美術に親しんでもらおうと、同館が1989年度から続けてきた企画展「美術の中のかたち 手で見る造形」は、展示品に手で触れて鑑賞できる展覧会で、今回は30回目になります。
八田さんは1980年代前半に視力が低下し、やがて失明。
一時は制作から離れていましたが、1990年代以降、地元福井の名産である和紙や楮(こうぞ)をパネルなどに貼り付けた連作「流れ」を発表。
波の立つ海のようにも、砂や石の広がる砂漠のようにも見える「流れ」シリーズは、和紙の原料である楮や和紙を作るときに出る耳の部分など、作品によって使われている素材が異なります。
素材そのものが持つ手触り、そしてそれらが連なって画面に並んだ時に生まれる新たな感触を体験することができます。
作品に直に触れて、作家の手の動きと費やした時間の集積を感じてみませんか。
会期:11月10日(日)まで、10時〜18時
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は火曜日)
会場:兵庫県立美術館・常設展示室4(阪神「岩屋」駅から南へ徒歩約8分、JR神戸線「灘」駅南口から南へ徒歩約10分)
料金:一般500円、障害者手帳を持つ障害者とその介助者1名は無料。毎月第2日曜日は無料。
問い合わせ先:兵庫県立美術館(電話078−262−0901)
◆20周年「アイライトフェア2019」
神戸アイライト協会が20周年を迎えました。
今年は、報告「神戸アイライト協会の20年」と、シンポジウム「神戸の視覚リハ、ロービジョン専門相談のこれから」のほか、ミニコンサートもあります。
日時:10月27日(日)13時〜16時30分
場所:神戸市立葺合(ふきあい)文化センター・大ホール(阪急「春日野道」駅から北西へ徒歩約10分)
葺合文化センター本館は移転しましたが、大ホールは以前と同じ場所ですので、ご注意ください。
参加費:無料
問い合わせ先:神戸アイライト協会(電話078−252−1912)
◆京都ライトハウスまつり2019
今年も利用者と家族、ボランティア、職員、地域の方々との楽しい交流の場が広がることを願って、京都ライトハウスまつりが開催されます。
日時:10月27日(日)10時〜16時(模擬店は11時〜15時、売り切れ次第終了)、小雨決行
会場:京都ライトハウス全館(京都市バス「千本北大路」下車、千本通を南へ約50メートル西側、北行バスは「ライトハウス前」下車すぐ)
内容:
地下では、フリーマーケット、さわる絵本の展示、生け花教室など。
1階の模擬店では、焼きそば、ばら寿司、チヂミ、パン、炊き込みご飯などの販売。
2階は、クイックマッサージ、サロンのメンバーと自由に対戦できる囲碁、将棋、オセロなど。
3階のお楽しみ抽選会は、その場で景品が当たります。
4階ホールでは、船岡長寿サロンや紫野高校吹奏楽部などの発表会があります。
問い合わせ先:京都ライトハウス(電話075−462−4400)
◆JRPS滋賀「社会見学と学習会」
JRPS滋賀が、「大人の社会見学・触れて感じる陶板の美術鑑賞」と「くすりと生命とのかかわりについての学習会」を滋賀県甲賀市で開催します。
陶器の大きな板の上に名画や古墳壁画などを再現した「陶板画」は、表面の質感や筆遣いまで原画に忠実に再現されています。
手で触れて、土や釉薬のさまざまな表現を実感できます。
また「くすり学習館」では生命と薬の深い関わりを学びます。
JRPSの会員でない方も参加できます。
日時:10月30日(水)9時30分にJR「草津」駅西口に集合、16時30分同場所で解散
場所:「大塚オーミ陶業・信楽工場ショールーム」と「甲賀市くすり学習館」
費用:JRPS会員は(バス代金)2000円、付き添いも同額。非会員は2500円。別途、昼食のスペイン料理(定食)代を各自負担(1000円前後)
定員:40名(中型バスを利用、定員になり次第締め切り)
申し込み先:JRPS滋賀の西村さん(電話090−8826−8491)
◆JRPS兵庫「アイフェスタ2019 in 神戸 第16回視覚障害者のための総合福祉機器展」
アイフェスタでは、福祉機器や誰にでも使いやすいユニバーサルデザインのグッズなどを多数展示しています。
日々進化する危機に触れ、あなたの生活をより便利に豊かにしてみませんか?
眼科医相談、年金相談、体験コーナーもあります。
日時:11月10日(日)10時30分〜15時30分
会場:神戸市立六甲道勤労市民センター(JR「六甲道」駅に隣接)
入場:無料
体験コーナー:
「アロマグッズ手作り体験」(手ごね石鹸を手作り、参加費500円、午前・午後各10名)
神戸視力障害センターによる「白杖体験」(一人30分、10名、10時30分〜12時、14時〜15時30分)、「手引きの仕方・され方」(10組程度、13時〜14時)
兵庫盲導犬協会による「盲導犬歩行体験」
以上は予約が必要です。
ほかに「iPad・iPhone体験」や「プレクストーク3体験」、「神戸視力障害センター・神戸市立盲学校の紹介」など。
相談コーナー:
「眼科医による相談」は20名程度、「年金相談」は8名程度で、いずれも予約が必要です。
ほかに「聞こえの相談」や「就労相談」、JRPSスタッフによる「病気・福祉制度の相談」などがあります。
相談・体験の予約申し込み及びアイフェスタの問い合わせ先:JRPS兵庫の伊藤さん(電話080−2446−8068)、メールは(jrpshyogo@gmail.com)
◆4しょく会「秋のイベント」
「視覚障害者文化を育てる会(4しょく会=ししょくかい)」の今回のイベントは「化石」です。
前半では化石に関する楽しい抗議を聴き、実際に多種多様な化石に触れてみます。
後半は、アンモナイトの化石作りです。
私たちが知っているアンモナイトの化石は巻貝の殻の部分であって、アンモナイトの本体(軟体部分)がどんなものだったのか、実はよくわかっていません。
想像力を働かせて、各人各様のアンモナイトの本体を粘土で自由に作りましょう。
イベント終了後に、千里中央駅近くにて懇親会(会費4000円)を行いますので、参加希望の方は併せてお申し込みください。
日時:11月23日(土)13時〜17時
会場:国立民族学博物館2階「第5セミナー室」
定員:50名(要予約、先着順)
参加費(材料費):会員および学生500円、非会員700円
集合:13時に大阪モノレール「万博記念公園」駅の改札口を出た所
※万博公園入園の際、障害者割引が適用されます。手帳をお持ちの方はご持参ください。
申し込み締め切り:11月15日(金)、但し定員に達した時点で締め切ります。
申し込み:電話かメールで、次の4点をお知らせください。
(1)名前とふりがな(フルネームで)
(2)電話番号とメールアドレス
(3)全盲・弱視・晴眼など、視覚障害の有無・程度(班分けの参考にします)
(4)懇親会の出欠(当日の変更は、キャンセル料をいただく場合があります)
申し込み先:電話の場合は、佐木さん(080−2527−9383、平日の21時〜23時、または日曜の10時〜23時の間)。
メールの場合は、4しょく会事務局(jasmine@tenjiban.com)
◆音声ナビアプリ「ナビレコ」
株式会社アメディアが開発した音声ナビアプリ「ナビコレ」は、テキストと録音の音声ガイドを活用して視覚障害者の移動を支援する、iPhone用のiOSアプリです。
音声ガイドの公開サイト「ナビ広場」から、必要な音声ガイドをダウンロードして再生すると、音声で道案内してくれます。
前もって家でじっくり聞いてから外へ出たい人は再生モード、外出時に歩きながら聞きたい人は案内モードを使うと便利です。
また、録音モード機能を使い、自分で音声ガイドを作成することもできます。
録音モードにして歩行中の周囲の音を録音し、必要なときにコメントを録音します。
アプリは「App Store」からダウンロードして、使用するiPhoneにインストールします。
iOS10以上がインストールされたiPhoneで使用でき、アプリやサイトの利用は無料です。
ナビレコの詳しい使い方などは、アメディアのHPをご参照ください。
http://www.amedia.co.jp/product/smartphone/app/navirec/index.html
問い合わせ先:アメディア(電話03−6915−8597)
◆日盲連が「日本視覚障害者団体連合」に名称変更
社会福祉法人日本盲人会連合は「社会福祉法人日本視覚障害者団体連合」に10月1日から変更されました。
加盟団体61団体中すでに57団体が「視覚障害」または「視力障害」の呼称を用いていること、関係する法律用語でも「盲人」は使われなくなってきていること、視覚障害者の多くは弱視者(ロービジョン)である実態から、団体名を「盲人」としておくのは適切ではないというのが理由です。
略称は「日視連」で、当面の間は「日盲連」も併用されるそうです。
今月の耳より情報は以上です。
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