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耳より情報(2019年11月号)



◆「ボーダレス・エリア近江八幡芸術祭」

伝統的な建物群が残る滋賀県近江八幡市の旧市街で、視覚や聴覚、触覚などの「知覚」を生かして多様な表現を楽しむ芸術祭「ボーダレス・エリア近江八幡芸術祭『ちかくのたび』」が開かれています。
主会場の「ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(ノマ)」は、重要伝統的建造物群保存地区にあり、昭和初期の町屋を和室、蔵などを活かして改築したミュージアムです。アーティスト16組が出展した作品約300点が市内6会場に展示され、歴史とアートの「共演」が見る者を魅了します。
会場から会場へと、町とアートを巡るこの芸術祭は、私たちの中にある一様でない「知覚」を巡る旅でもあります。
「あふれる音」「手で観る世界」「アーティストの小宇宙」「気配をつかまえる」「とある国のお話」「みんながつくる」の6つのテーマからなるそれぞれの会場では、多彩な表現が私たちの知覚を刺激してくれることでしょう。
「NO−MA」の受付で、平野智之さんが描いたこの芸術祭のガイドキャラクター「美保さん」のぬいぐるみを借りて、首からぶら下げて巡ってください。センサーに反応して作品の見どころの解説がぬいぐるみから流れます。
「NO−MA」のテーマは「あふれる音」。芝田貴子さんが青のスーツ姿の母を10年以上描き続けた作品「お母さん」を基に、劇団の舞台表現を手がけるごまのはえさんが、約16分の物語にした音声作品を紹介。酒井美穂子さんが毎日、インスタントラーメンの包装紙を触る音という作品もあります。
近くの奥村家住宅は「手で観る世界」をテーマに、視覚障害者の木工作品など触れる作品が並び、岡田家の空き地には、久保寛子さんが制作した高さ4メートルの大きな手をブルーシートで覆ったオブジェ「やさしい手」が野外展示されています。
会期:11月24日(日)まで
会場:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(JR「近江八幡」駅北口から6番乗り場・近江鉄道バス「長命寺行き」に乗車、「大杉町」下車、徒歩約8分)及び近郊の5会場(奥村家住宅・岡田家、まちや倶楽部、尾賀商店、寺本邸、八幡山頂上の展望館)
開館時間:11時〜17時、月曜休館(祝日の場合は翌日)
料金:共通パスポートは一般1000円、高校・大学生900円。1会場のみは大人・高校・大学生とも300円。障害者と付き添いの人、中学生以下は無料。「関西文化の日」の11月16日(土)と17日(日)も無料。
問い合わせ先:NO−MA(電話0748−36−5018)


◆絵本「京都ライトハウスの創立者 鳥居篤治郎の生涯」

京都ライトハウスの創立者・鳥居篤治郎氏が世を去ってから来年で50年目を迎えることを機に、鳥居氏の生涯を描いた絵本を京都ライトハウスが制作しました。
絵本は、鳥居氏の生い立ちや業績を通して視覚障害に関する理解を深めて頂こうと、京都市立小学校や市立図書館などの公的施設や公的団体に配布されました。
京都ライトハウスのホームページからPDFファイルとMP3形式の音声版をダウンロードすることができます。
京都ライトハウスHP kyoto-lighthouse.or.jp/news/read/id/1055
PDFファイル(17ページ)
http://www.kyoto-lighthouse.or.jp/uploads/news/1055/torii_tokujiro.pdf
音声版(30分9秒)
http://www.kyoto-lighthouse.or.jp/uploads/news/1055/torii_tokujiro.mp3


◆点字図書「うたぼん平成ヒットソング」

京都ライトハウス情報製作センター編のはんぶんこシリーズ26「うたぼん平成ヒットソング」が刊行されました。
「うたぼん」は点字図書の半分のサイズで持ち運びしやすく、カラオケに持って行くのにも便利です。氷川きよしの「きよしのズンドコ節」、米津玄師の「Lemon」なども収録し、世代を超えた歌がそろっています。平成を歌本で振り返ってみませんか?
「うたぼん 平成ヒットソング(はんぶんこシリーズ26)」京都ライトハウス情報製作センター編、全1巻(バインダー2穴綴じ)、定価1200円(原本価格240円)
曲目リストをご希望の方には無料で送ってもらえます。
問い合わせ先:京都ライトハウス情報製作センター(電話075−462−4446)


◆第4回「私の見え方・見えにくさ」伝え方講座

自分の生活視力について考え、「自分の見え方・見えにくさ」を周りの方にわかりやすく伝えるための表現について、グループでセッションする講座です。
メモが取れる程度のロービジョンの方を対象とした、公益社団法人「NEXT VISION」主催、「きららの会」協力による企画です。
日時:11月25日(月)12時〜14時
会場:神戸アイセンター2階のビジョンパーク(三ノ宮からポートライナーで「医療センター」駅下車、駅直結で徒歩すぐ)
参加費:1000円
持参する物:メモの準備(筆記用具、点字器、PCなど使用している物)
申し込み方法:メールに、氏名、年齢、緊急連絡先、視覚障害手帳の有無、疾患名、わかる範囲で視力・視野を記載してください。
送信先:visionpark@nextvision.or.jp


◆滋賀県で視覚障害に関する相談会開催

視覚障害者センターや視覚障害者福祉協会を利用したことがない人や、視覚障害になって間もない人、障害者手帳は持っていないが視力が低下して将来が不安な人、視覚に障害のある家族や知人を応援している人などを対象に、無料の相談会が開かれます。
申し込みは特に必要ありませんが、事前に電話などで相談内容を知らせておくと、より具体的に相談に応えてもらえます。
日時:12月11日(水)10時30分〜15時
会場:草津市立市民交流プラザの小会議室2(フェリエ南草津5階、JR「南草津」駅東口よりデッキにて直結)
問い合わせ先:滋賀県立視覚障害者センターの伊東さん(電話0749−22−7901)


◆日本ライトハウス情報文化センター「Rivo2体験会」

情報文化センター11月のICTサロンは、ブルートゥースキーボードRivo2の体験会です。
Rivo2は、視覚障害者がスマートフォンを簡単に操作し、便利に使用できるよう設計されたブルートゥースキーボードです。コンパクトな携帯型で、縦に4個、横に5個、計20個のキーがついています。
iPhoneとブルートゥース接続をすることにより、iPhone用キーボードとして使用することができます。また、Rivo2のマイクからSiriの操作や電話の通話ができ、iPhoneの音声をRivo2本体で聞くことができるので、iPhoneをポケットや鞄の中に入れたままRivo2だけを持って操作をすることが可能です。
今回の体験会では、このような実際の操作を一人ずつ40分体験できます。
日時:11月22日(金)10時〜10時40分、10時50分〜11時30分、11時40分〜12時20分、13時30分〜14時10分、14時20分〜15時、15時10分〜16時50分
場所:日本ライトハウス情報文化センター4階会議室(大阪メトロ四つ橋線「肥後橋」駅下車、北改札・2号階段を上がった左横)
定員:各回1人(個別に体験、先着順)
問い合わせ先:情報文化センター(電話06−6441−0015)


◆防災グッズ

各地で災害が続きました。いざという時のために日本点字図書館わくわく用具ショップで取り扱っているグッズをご紹介します。

「視覚障害者用防災メッシュベスト」税込み価格1680円
蛍光で緑色の目立つメッシュ生地のベストです。前身ごろに「目が不自由です 手を貸してください」、後身ごろに「BLIND Please Help」と書かれています。
避難する際だけでなく、避難所でのトイレ移動や配給品の受け取り時など、そのときの状況に応じて上手にベストを活用してください。
素材はポリエステルで、たたむと小さく軽いです。サイズは、肩幅40センチ、着丈67センチ、身巾65センチと大きめですので、洋服の上から着用できます。

「SOSキーホルダー 命の笛」税込価格900円
小さなホイッスル(笛)と反射板がついた、音と光のキーホルダーです。ホイッスルの周りを黄色の反射板が囲んでいるデザインです。
形は輪郭が卵型で、重さは15グラムと軽く、身に着けるほか杖の持ち手やバッグなどに付けることができます。
反射板は、車や自転車のライト、懐中電灯の明かりなどが当たると反射し、光りを放ちます。超高輝度反射材が使用されていますので、遠くからもドライバーに光って見え、夜間歩行の安全にも役立ちます。
またホイッスルの音は遠くまで聞こえ、緊急時に笛を吹いて第三者に知らせることができます。

問い合わせ先:わくわく用具ショップ(電話03−3209−0751)


今月の耳より情報は以上です。

 

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