耳より情報(2020年4月号)
◆「第18回オンキヨー世界点字作文コンクール」作品募集
オンキヨー株式会社と公益財団法人日本教育科学研究所の主催による世界点字作文コンクールで、視覚障害や点字などを通じた体験に基づく作品を募集しています。
テーマは自由。「サポートの部」では、視覚障害のある人の家族や友人からの作文だけでなく、視覚障害者との出会いやボランティア経験、点字を学んだ経験など具体的な体験を通じて考えたことを広く募集しています。
国内審査員長には作家の玉岡かおるさん、作詞賞の選考には歌人の松村由利子さんを迎え、優秀な作品には賞金とオンキヨー製品を贈呈、受賞作品はオンキヨーのホームページに掲載されます。また、国内「最優秀オーツキ賞」、「作詞賞」の受賞者を招待して、表彰式も開催。さらに作・編曲家でミュージシャンでもある徳永暁人さんに「作詞賞」受賞作品に曲をつけてもらい、楽曲として受賞者に贈呈されます。また、オンキヨーが運営するハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」で配信される予定です。
募集期間:3月1日〜5月31日(当日消印有効)
応募資格:視覚障害者。ただし「サポートの部」はどなたでも応募できます。
作品の分量:点字は32マス120行以内。墨字は2000字(400字詰め原稿用紙5枚)以内。作詞賞は1曲の歌におさまる程度、形式は自由。
応募方法:郵送。作品をデータ化したものがある場合はメールで送信するか、USBなどに入れて郵送。点字はBESかBASE形式、墨字はテキストかワード形式。
作品には最初に「題名」と「名前」を書いてから本文を書き、別紙に、1. 題名(ふりがな)、2.氏名(ふりがな)、3. 郵便番号・住所、4.電話、5.年齢、6.生年月日、7.職業または学校名・学部・学年、8.身体障害者手帳等級を書いて、作品とともに送付。メールでの応募のときも1〜8をメールに明記。
募集要項が必要な方は、オンキヨー株式会社総務部「点字作文コンクール係」にメールや電話で請求してください。
作品の送り先:メール(csr@jp.onkyo.com)、郵送(〒577−0063 東大阪市川俣1丁目1−41 ルクスビル 「点字作文コンクール」係)
問い合わせ先:オンキヨー株式会社総務部(電話06−6747−9170)
WEBサイト: https://www.jp.onkyo.com/news/information/topics/20200302tenji.htm
◆「点字ブロックで歩きスマホやめて」ステッカー
点字ブロック発祥の地・岡山で設立された市民グループ「マモちゃん基金」は、視覚障害者が安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいます。その代表の鄭健剛さんが、点字ブロックの上で「歩きスマホ」しないよう啓発するステッカーを作製し、無料で配布しています。
ステッカーは、可愛いマスコットキャラクター「マモちゃん」が「点字ブロックの上はスマホをしながら歩かないでね」と注意を呼び掛けているデザインです。
鄭さんは毎週、地元のラジオ番組に出演して点字ブロックの大切さを訴えていて、昨年の秋、出演した視覚障害者から駅の点字ブロック上で歩きスマホの人と衝突してけがを負ったという話を聞き、目の不自由な人たちを守ろうと私費でステッカーを作製しました。
以前作っていた点字ブロック上に物を置かないよう訴えるステッカーと2枚1組にして、大が縦6センチ、横12センチ、小が縦3センチ、横6センチの2つのサイズを計1万1千セット作りました。
ステッカーは鄭さんが経営する中華料理店・海華楼(岡山市表町)で配っているほか、希望者には郵送してもらえます。
問い合わせ先:海華楼(電話086ー224ー2823)
◆オムロンヘルスケアの音声付き電子体温計「けんおんくんMC−174V」
わき、口中用の音声体温計です。電源を入れると「ピッ」というブザー音の後に「測ってください」のメッセージ、体温計をわきにはさむと「ポン」というブザー音の後に「測っています」のメッセージ、温度上昇がほとんどなくなると「ピポピポ」と3回ブザーが鳴った後「36度5分です」などと体温を知らせてくれます。
正しく測るには、わきで約10分(口中で約5分)の時間が必要です。
しゃもじを小さくしたような形で、すくう部分に電源スイッチ、音量スイッチ、音声案内スイッチ、液晶画面があります。音声案内スイッチには、点字で「きく」と表記されていて、押すことでいつでも音声案内を聞くことができます。
取っ手部分の先端が感温部で、挟み易くずれにくいフラットな形状になっています。
音量は、大・中・小の3段階の切り替えが可能です。
重さは約26グラム、電池寿命は実測約350回、保証は1年、持ち運びや保管に便利な収納ケースと音声CDの取扱説明書が付いていて、販売価格は9千円(非課税)。
この商品は日常生活用具給付等事業の候補品です。
給付申請の手続きについてはお住いの市町村の福祉窓口にお尋ねください。
問い合わせ先:日点わくわく用具ショップ(電話03−3209−0751)
◆ボードゲーム「フォーセンシズ」
視覚障害の有無に関わらず誰もが対等に楽しみながら、2人または3人で理詰めの攻防を繰り広げるゲームです。
見える人は付属のアイマスクを装着した見えない状態で、1人ずつ代わる代わる盤面の状況を手探りで把握し、ストックからコマを1つ取っては、くぼみのマス目16個のどこかに入れながら、縦・横・斜めの1列で穴の有無や高さを揃えることを目指します。
コマには「穴の有無」や「段数(1〜2)の違い」があり、縦・横・斜めの1列で「穴有りで揃える」か「穴無しで揃える」など、同じ要素を揃えた人が勝ちです。
また、コマは同じマスに重ねて置けるため、すでにある穴の有無を変えたりできます。
さらに、この「そのマスが今何段目か」を縦・横・斜めの1列で揃えることでも勝利を狙えます。
目が見える状態で遊んだとしても、64ほどの条件列要素を気にする必要があるため、気付かずに対処をおろそかにしてしまうことで負けることがあったり、気付かれなさそうな場所に勝利条件を揃えるために仕込むことによって、いつのまにか「どうやっても勝てない」状態に追い込んだりできます。
遊び慣れてくると、手先と目から得られる情報の差が徐々に埋まっていき、目隠しの有無が戦況を左右しなくなります。
「フォーセンシズ」はスイスのヘルベティック社発行、税抜き価格3200円。木製ボード1つと木製コマ24個にアイマスク3つが付いています。
問い合わせ先:ボードゲーム販売専門店「すごろくや」(電話03−5327−4568)
◆桜雲会から粟津キヨの伝記絵本発行
社会福祉法人桜雲会では、伝記絵本「粟津キヨへの旅立ち『ふみ子の海』から」を発行しました。
日本で初めて盲女性として高等教育を受けた斎藤百合に続いて東京女子大学に入学し、百合が叶わなかった卒業を果たした粟津キヨをモデルにした内容で、新潟で過ごした彼女の少女時代を中心に描かれています。
市川信夫著「ふみ子の海」のオマージュとして制作された絵本です。
「粟津キヨへの旅立ち 『ふみ子の海』から」タケシタナカ文、吉澤ミカ絵、桜雲会監修、本体価格2500円。
英語も併記。点字版・音声版は近刊予定。
問い合わせ先:桜雲会(電話03−5337−7866)
◆点字本「デイリーワイン大全」
最近ずいぶん安価に買えるようになったワイン。
種類も産地も多彩で、いざ購入しようとなるとはたと困ってしまったという経験はありませんか?
本書では赤・白ワインの味わいの分析、デイリーワインとしておすすめのニューワールド系、日本ワインのおすすめなどの基礎知識や、3000円以下で楽しめるデイリーワインをピックアップして解説。
本書を参考にあなた好みのデイリーワインを見つけて、おつまみと共にワインのおもしろさを堪能してください。
おつまみは、「ワインに合うおつまみレシピ(はんぶんこシリーズ28)」に、ワインのジャンルに合わせたおすすめの組み合わせが紹介されています。
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「デイリーワイン大全(おてがるBOOK 2)」京都ライトハウス情報製作センター編、全1巻、定価1000円(原本価格200円)
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問い合わせ先:京都ライトハウス情報製作センター(電話075−462−4446)
今月の耳より情報は以上です。
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