耳より情報(2020年11月・12月合併号)
◆YouTube「日ラ展ちゃんねる」
日本ライトハウス主催による「日本ライトハウス展〜全国ロービジョンフェア2020」が、10月からインターネット上で開催されています。
動画を閲覧できるYouTubeのウェブサイトで、オンライン展示会「日ラ展ちゃんねる」が2021年3月31日まで視聴できます。
「日ラ展ちゃんねる」では、話題のウエアラブル機器や各種拡大読書器、役立つ機器、用具など、32社の製品約60点を紹介。
各15分程度の紹介動画が閲覧できます。
YouTubeのウェブサイトから「日ラ展ちゃんねる」で検索してください。
パソコンや「YouTube」アプリをインストールしたスマートフォンで動画を再生できます。
また、点字・音声デイジー・大きめの活字・メール版の無料ガイドブックがあります。
部数に限りがありますので、ご希望の方は情報文化センターサービス部(電話06−6441−0039)まで、お問い合わせください。
「オンライン企画 日本ライトハウス展」特設サイト  http://www.lighthouse.or.jp/iccb/informations/nlt2020/
YouTube「日ラ展ちゃんねる」一覧  http://www.lighthouse.or.jp/iccb/informations/nlt2020channel/
◆広瀬浩二郎著「それでも僕たちは『濃厚接触』を続ける!」
新型コロナウイルスの出現は、いやおうなく、世界に「さわる」ことの意味を問いかけています。
このまま人々は「さわる」ことを忘れるのか、それとも新たな「さわるマナー」を創出できるのか。
「濃厚接触」による「さわる展示」・「ユニバーサル・ミュージアム」の伝道師として全国・海外を訪ね歩いてきた全盲の触文化研究者・広瀬浩二郎氏が、コロナ時代の「濃厚接触」の意義を問い直します。
前半は、コロナ禍で中止になった幻の2020年国立民族学博物館企画展「みてわかること、さわってわかること」より、みんぱく所蔵資料60点をカラー写真で紙上展示。著者の触察コメント付きです。
後半は、5月〜7月に公開されて反響を呼んだWeb連載を大幅に加筆。
あらためて「ユニバーサル・ミュージアムとは何か」についてじっくり考える三つの章から成り立っています。
表紙カバーはこだわりの触って楽しめる表紙となっていて、濃厚接触をイメージする触図は、さまざまな触感を伝えてくれます。
視覚障害の有無に関係なく、多くの方にぜひ触れていただきたい表紙です。
視覚障害がある読者などのために、テキストデータ引換券が付いています。
「それでも僕たちは『濃厚接触』を続ける! 世界の感触を取り戻すために」
広瀬浩二郎著、小さ子社刊、本体価格1500円。
最寄りの書店やネット書店で注文できます。
問い合わせ先:小さ子社(電話075−708−6834)
◆フェニックス会結成30周年記念文集「フェニックス 3」
京都ライトハウス生活訓練修了者の会(通称・フェニックス会)が30周年を記念し、記念文集「フェニックス 3 中途視覚障害、生活訓練修了者の記録」を発行しました。
人生の途中で視覚に障害を持ち、視覚障害者のためのリハビリ施設である鳥居寮で生活訓練を受けた方々の訓練の様子や苦労話、そしてその後の活動など、訓練生の心の軌跡が綴られています。
人生の半ばで視覚障害という試練と闘っている方やそのご家族にも読んでいただきたい文集です。
サピエ図書館に、デイジーデータと点字データが登録されていて、ダウンロードできます。
墨字版は、京都ライトハウスにて500円で販売しています。
墨字版購入申し込み先:京都ライトハウス・用具販売コーナー(電話075−462−4400)、または、フェニックス会の前田眞里さん(電話090−6823−3507)
◆視覚障害者の為のアンドロイド端末初期設定の手引き
アンドロイドスマートフォンを音声読み上げで使うための初期設定手順を説明したマニュアル(改訂版)が、ホームページ上に公開されています。
「アンドロイド端末 視覚障害者の為の設定の手引き」は、動画投稿サイトでITの話題を不定期配信しているデカプーさんこと弱視の中川佳則さんが作成しました。
視覚障害者がアンドロイドスマートフォンを触って操作できる段階までの設定方法が、事前準備から順番に紹介されています。
改訂版はアンドロイド10に対応していて、視覚障害者ユーザーが端末を使いやすくする最低限の設定方法が紹介されています。
画面を確認しながら操作出来る方用にPDF版の手引きもあります。
ホームページ  https://dekapuu.com/smartphone/tebiki.html
PDF版  https://dekapuu.com/smartphone/tebiki.pdf
◆2021年版「盲導犬チャリティーカレンダー」
日本ライトハウス盲導犬訓練所では、「盲導犬を育てる会」を通じ、盲導犬育成のためのチャリティーカレンダーを販売しています。
今年はライトハウスのわんちゃん達の写真のカレンダーです。
子犬から引退犬まで、可愛いわんちゃん達に癒されてください。
収益金は日本ライトハウス盲導犬訓練所に寄付されます。
A4(見開きA3)サイズの壁掛けタイプで、税込み価格1000円、別途送料がかかります。
送料の目安は、1冊〜3冊が200円、4冊〜5冊が500円、6冊以上は800円です。
申し込み・問い合わせ先:盲導犬を育てる会(電話0721−72−0914)
◆視覚障害者も打てる携帯用囲碁盤の製作費に寄付を
「視覚障害者も打てる携帯型碁盤を作る会」代表の岡村晴朗さん(69歳、光覚)が、携帯型囲碁盤の製作費を募っています。
従来のものよりも耐久性が増し、持ち運びもしやすいそうです。
岡村さんは、養護学校の教員だった30年ほど前から囲碁を楽しむようになりましたが、視力の低下で黒石が見えづらくなり対局を諦めました。
その後、触って分かる碁盤と出会い再開しました。しかし、持ち運びに不便を感じ、携帯しやすい碁盤を制作しようと、プロジェクトチームを立ち上げて検討を重ねてきました。
材料に合成樹脂を使うことで耐久性を高め、碁盤を4分割して持ち運べる19路盤を完成させました。
触ってわかるだけではなく、碁石が固定されるので、指先が周りの石に触れて他の石を動かす心配もなく、どなたでも安心して対局を楽しめるユニバーサルデザインの碁盤です。
製品化するには、金型代などに約220万円の費用が掛かります。
この事業に賛同いただける方に、一口5000円からの寄付を募っています。
振込み先:ゆうちょ銀行口座 (記号)11380 (番号)05127041(口座名)視覚障害者も打てる携帯型碁盤を作る会
問い合わせ先:岡村晴朗さん(電話080−1154−3963、メール keitaigoban.19@gmail.com)
◆「かくれ脱水」にご注意を!
健康管理アドバイザーの福田千秋さんから、夏だけではなく冬にも起こりやすい「かくれ脱水」についてのアドバイスです。
気温がぐっと低下し、空気も乾いてくるこの時期は、私たちの体からも「うるおい」が失われがちになります。
空気の乾燥だけではなく、暖房や厚着などによって汗をかいていることに気づきにくかったり、「体を冷やしたくない」「トイレが近くなる」などの理由で、飲み物を控えるようになったりします。
このような要因によって、気づかぬうちに徐々に体内の水分が失われ、だるさを感じたり、発熱したりする「かくれ脱水」のリスクが高まります。
また、脱水状態が進むと、脳梗塞や心筋梗塞といった重篤な症状につながる恐れも出てきます。
冬に起こりやすい「かくれ脱水」を防ぎつつ、良い体調を維持するためには、こまめにタイミングよく水を飲むのがポイントです。
1日8回を目安に、コップ1杯程度の水を飲みましょう。
例えば、朝起きてすぐ、朝食の時、10時頃、昼食の時、15時頃、夕食の時、入浴の後、夜寝る前で目安の8回になります。
運動や入浴の後など、たくさん汗をかいて体内のミネラルが失われたときは、ナトリウムなどのミネラルを含む水分補給飲料を飲むのもよいでしょう。
暖房の効いた室内は、空気が乾燥しがちです。
加湿器を使うほか、濡れたタオルを干すだけでも湿度が上がり、体内の水分が失われにくい環境を整えることができます。
今年の冬は、例年以上にマスクを着用していることが多くなるかと思います。
その際、マスクによって口腔内の湿度が適度に保たれているため、のどの渇きに気づきにくい場合もありますので、より一層注意が必要です。
今月の耳より情報は以上です。
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