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耳より情報(2022年8・9月合併号)



◆全盲ロックピアニスト・香介さんのチャリティーアルバム

ロックピアニスト・香介さんが、戦地ウクライナの視覚障害者を支援するためのチャリティーアルバム「Feathers of Hope(希望の羽根)」のネット販売を6月から始めました。
ピアノ曲7曲を収録し、香介さんが自作の「ブルーバード」など2曲と、ミュージシャン仲間5人がオリジナル曲をそれぞれ演奏しています。
香介さんは7歳で緑内障を発症し、8歳で失明。同じ病気で失明したアメリカのジャズピアニスト、レイ・チャールズさんに憧れ、独学でピアノを始めました。
短大卒業後、本格的な演奏活動に取り組み、昨年は日本バリアフリー協会主催の障害者アーティストのコンテスト「ゴールドコンサート」にトリオで出場し、グランプリに輝きました。
盲導犬育成支援を目的としたチャリティーライブを定期的に開催し、パラアスリートへの応援歌を収録した「永遠の扉/ブルーバード」や「Another Star」をリリースするなど活躍しています。
ウクライナの視覚障害者は10万人以上いるとされ、慣れない土地への避難を強いられたり、戦地に取り残されて危険にさらされたりしています。
「同じ障害者として、何か手助けしたい。ウクライナの視覚障害者団体に寄付を届けることで、必要な物資や専門的なサポートを後押ししたい」と考え、チャリティーアルバムの製作を思い立ちました。
CDは100枚限定発売で、価格は1枚1500円。配送手数料200円と銀行振込手数料は購入者負担です。
収益は必要経費を除き、社会福祉法人日本盲人福祉委員会を通じてWBU(世界盲人連合)加盟組織のウクライナ盲人協会に寄付されます。
購入申し込みはインターネットの特設サイトからで、入金確認後発送されます。
https://feathersofhopeinfo.wixsite.com/website


◆広瀬浩二郎著『世界はさわらないとわからない』

「ユニバーサル・ミュージアム=誰もが楽しめる博物館」を掲げ、展覧会やワークショップの開催に取り組んでいる広瀬浩二郎氏の新刊『世界はさわらないとわからないーー「ユニバーサル・ミュージアム」とは何か』が7月に発売されました。
昨年、国立民族学博物館(みんぱく)で広瀬氏が企画した特別展「ユニバーサル・ミュージアム」が開催され、コロナ禍の中であえて開かれた「さわる展示」ということで、各方面で注目されました。
本書では、あらためて特別展開催の意義を振り返るとともに、今後を展望しています。
「さわれない時代」「さわらない人々」に対する触常者からの熱いメッセージを受け取ってください。
本書は2部構成で、第1部は「ユニバーサル・ミュージアム学」を成り立たせるために、広瀬氏が最近取り組んでいる研究・実践の紹介、第2部は対談・講演・インタビューの記録です。
表紙カバーには点字でタイトル、著者名が入っていて、視覚障害の方のためにテキストデータ引換券が付いています。
『世界はさわらないとわからないーー「ユニバーサル・ミュージアム」とは何か』広瀬浩二郎著、平凡社新書、272ページ、税込み価格1034円。


◆「にってんセレクトパックサービス2022夏」

日本点字図書館の図書情報課では、デイジー図書ダウンロードサービスの一環として、様々な図書を収録して提供する「にってんセレクトパックサービス」を行なっています。
このサービスは、SDカード又はCFカード対応のデイジー再生機器をお持ちで、日点に利用登録のある方やサピエ登録者が利用できます。
2022年夏のセレクトパックは、5種類あります。
1.サピエベストリーダーセレクト(全30タイトル)―― サピエ図書館で人気のある図書を教養・文学取り混ぜてセレクト。毎回、1番人気のセレクトです。
2.Amazonオーディブルセレクト(全20タイトル)―― プロのナレーターや俳優、声優さんが読み上げた本を有料で提供しているAmazonオーディブルより提供された音源です。
3.小説で世界一周セレクト(全24タイトル)―― アジア、中東、ヨーロッパ、カリブにアメリカ…。小説で世界を一周してみませんか?中国から地球を一周してアメリカまで、様々な国で書かれた小説をセレクト。
4.密命シリーズ一気読みセレクト(全27タイトル)―― 圧巻の剣戟と成長する家族の姿を描いた、佐伯泰英の人気時代小説「密命」。シリーズ全26巻とその読本を一枚に収めたセレクト。
5.あの人が書いた、こんな本セレクト(全30タイトル)―― 芸能人や著名人が書いた小説や自身の事について書かれた本などをセレクト。
受付期間:9月30日(金)まで
利用方法:図書情報課貸し出し担当に希望するセレクトパック名を連絡し、4GB以上のSDまたはCFカードを希望するセレクトパックと同じ数だけ日点に送ります。ダウンロード後、返送されます。
カードをお持ちでない方は、日点のわくわく用具ショップで購入でき、郵送する手間が省けます。
申し込み・問い合わせ先:日本点字図書館・図書情報課貸し出し担当(電話03−3209−2442)、わくわく用具ショップ(電話03−3209−0751)


◆中山視覚障害者パソコン講座「お試し体験講習」

何もわからない、自信がないという方々も大丈夫、心配はご無用です。
パソコン初心者の方、大歓迎の「音声パソコンお試し体験講習」です。
視覚に障害のある方でも、音声を聞きながらパソコンを操作することで、Eメールやインターネットを楽しむことができます。
録音機を持参して講習内容を録音すれば、自宅での学習に役立ちます。
日程:9月3日と10日(土曜日)の13時30分から16時、全2回
会場:中山記念会館2階(神戸高速鉄道「新開地駅」西改札口より徒歩5分、又は神戸市営地下鉄「湊川公園駅」西改札口より徒歩10分)
講習内容:画面を読み上げる音声ソフトを使って、キーボードでパソコンを操作します。
定員:5名
参加費:無料
受講資格:視覚に障害のある方で(障害者手帳の有無は問いません)、兵庫県在住の方(県在勤・在学の方は要相談)。画面を見ない音声での日本語入力に意欲があり、パソコンを始めていない方または初心者。
問い合わせ・申し込み先:神戸アイライト協会(電話078−531−6340、火曜日〜土曜日の10時〜16時)


◆ハイキングクラブかざぐるまの9月例会

視覚障害者と晴眼者が助け合って、山と自然と人の輪を楽しむ会「かざぐるま」では、コロナ対策をとり注意しながらハイキングを楽しんでいます。
9月に予定されているのは、ハイキング初心者で初参加の方にぴったりな超ソフト部例会で、吹田市にある万博記念公園に行きます。
万博記念公園は中央入口から入ると正面に「太陽の塔」がお出迎え。その太陽の塔にあいさつをして散策開始。
当時の造園技術の粋を集めて作られた日本庭園は、四季折々を楽しめるよう造園されました。9月はヤブランやハギの花が見られるそうです。
昭和を代表する名園を散歩する贅沢な時間を過ごしましょう。日本庭園の次は、昼食、誕生会・例会案内、自然文化園散策の予定です。
日時:9月4日(日)阪急梅田駅3階改札前に9時、または万博記念公園駅改札前に10時に集合。解散は、現地(万博記念公園駅)14時40分、または阪急梅田駅15時42分。
参加費:阪急梅田駅集合者は1000円、万博記念公園駅集合者は300円
持ち物:身体障害者手帳、サポートロープ(体験参加の方は貸し出し)、ストック、雨具、帽子、タオル、飲み物、敷物、弁当、除菌用品、傷口洗浄用の水
申し込み締め切り:8月28日(日)
体験参加申し込み:メールで、希望の例会(9月超ソフト部例会)、名前、連絡先電話番号、集合場所、晴眼か視覚障害かを必ず記入してください。後ほど連絡がありますので、携帯やスマホの場合は、パソコンからのメールを受信できるようにしておいて下さい。
メールアドレス hc.kazaguruma@gmail.com


◆厚労大臣免許保有証の申請手続き

令和4年度厚生労働大臣免許保有証の申請手続きが7月から始まっています。
厚生労働大臣免許保有証とは、国家資格免許である「あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師免許証」をお持ちの方が、免許を保有していることを示すための顔写真入り携帯用カードで、希望者に発行するものです。
保有証の有効期間は交付から5年です。
更新時の申請書類のうち免許書(免許証明書)のコピーが不要になります。
大臣免許は、申請区分が新規、書換え、再交付、更新ともに不要。都道府県知事免許は、申請区分が、新規または書換えの場合には引き続きコピーが必要ですが、再交付または更新の場合は不要です。
申請受付は8月31日までです。その他、申請書類や手続き・手数料については、各所属団体へお問い合わせください。


今月の耳より情報は以上です。

 

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