金城次郎さんは1912年(大正元年)生まれ~2004年(平成16年)没の陶芸家。若いころに浜田庄司や河井寛次郎らの指導を得ながら沖縄の壺屋焼を守り発展させた陶芸家として知られ、1985年(昭和60年)には人間国宝に認定されています。
金城さんの作品は、色見(窯焚の最終段階で焼け具合を見るために覗き口の近くに小さな作品を置いておき、取り出してみること。)に使った小さな楊枝入れのような壺を一つ持っているだけですが、我が家では“人間国宝の楊枝入れ”として愛用しています。金城さんの作品の特徴は、化粧土の上から大胆に魚の絵を掻き描いたものです。いかにも南国の陶芸という印象です。
金城さんの描く魚は皆笑っているという話がありますが、よく見ると確かに魚の口元がおおらかに描かれ笑っているように見えます。魚は粘土を線状に削って描かれているのですが、その線の一本一本が伸びやかで大らかに描かれています。金城次郎さんの窯は歴史を感じさせるものでしたが、特に窯焼きもなく静かな状態でした。次男の金城敏昭さんの工房に立ち寄って記念にコーヒーカップを買いました。
読谷村を訪問するのは二回目ですが、前回は仕事の合間に出かけた程度でしたのでのんびりできませんでした。今回はゆっくりと汗を拭きながら読谷村を散策しました。快晴で暑い日でした。村の中央にある読谷窯(共同窯)が夏草の茂る丘の上に堂々として、素晴らしい雰囲気でした。
読谷窯にて→
神奈川県藤沢市高倉815-2
(小田急線長後駅東口徒歩7分)